「使える単語を増やしたいと思い、単語帳を買って必死に覚えた。でも実際の会話では全然使えない」
このお悩みはよく聞きます。ご安心ください。がんばって覚えた単語は無駄にはなりません。
目次
英単語との付き合いは、あたかも女性とのお付き合いの如し
本記事は次のような学習者の方に向けて書いています。
・「単語帳で大量に単語を覚えたのに、メールや会話で使えない」と悔しい思いをされている方
結論を先に申し上げると、単語との付き合いは女性とのお付き合いに似ています(男性にとって、です)。
実際かなり似ています。どういうことか見ていきましょう。
女性と知り合ってからプロポーズするまでの道のりは長い
「単語を覚えてから使えるようになるまでのプロセス」について述べる前に、「男性が女性と知り合い、ゴールする(仮に結婚としましょう)までの果てしなく長い道のり」を整理してみましょう。
2. 勇気を振り絞って話しかける
3. デートに誘う
4. お付き合いを申し込む
5. お付き合いが始まる(一応「彼氏」になった段階)
6. 長く付き合い、相手への理解を深める
7. プロポーズ → 結婚
あくまで順調な場合ですが、大体こんなところでしょうか。
話しかけても無視されたり、デートに誘っても断られたり、お付き合いを申し込んでもフラれる場合も多々あるでしょう。
たとえお付き合いが始まっても、長く付き合って、相手がどのような性格・考え方の持ち主なのかを理解することは欠かせません。
結婚はそれらのプロセスを経た後です。知り合っていきなり結婚を申し込んで成功する人というのは普通はいません。
かなり雑な説明で恐縮ですが、あくまでテーマは英単語なので、男女の例えはこのくらいでいいかなと思います。
では、次に「単語を覚えてから使えるようになるまでのプロセス」を整理してみましょう。
単語も覚えてから「使える」ようになるまでが長い
単語帳で全く知らない単語を見て、それが定着する(=メールや会話で使える)までの流れは、ざっと以下のような感じです。
2. 意味や発音、アクセントを知る
3. 覚えようと努力する
4. 意味や発音、アクセントが浮かぶようになる(一応「覚えた」段階)
5. 単語帳以外の文章や音声で覚えた単語が登場する(単語への理解を深める)
6. 覚えた単語を実際の会話やメールで使ってみる
7. 定着
上の7つの段階で、単語帳にできることは1~4の赤字部分のみです。つまり、それが単語帳の限界です。
- 単語帳を使って単語を記憶すること(インプット)
- それらの単語をメールや会話で使えるようになること(アウトプット)
この2つは分けて考える必要があります。
2のアウトプットで使えるようになるには、上記7つの段階の青字部分を経ることで初めて可能になります。
単語帳で「単語を覚えた」とは何を意味するのか
単語帳を使って「単語を覚えた」段階というのは、女性とのお付き合いで言うところの「一応彼氏になった」段階です。
たとえお付き合いが始まっても、その後が肝心なのは言うまでもありません。相手と何度も会って多くの時間を過ごし、その中で理解を深める必要があります。
「彼氏になった」だけでその女性のすべてを理解したと考えてもらっては困るのです。
覚えてから(付き合ってから)が肝心
単語も同じで、「単語帳を使って単語を記憶すること(インプット)」が完了してからが肝心です。
英文メールや記事、会話、映画などの中に、単語帳で覚えた単語が何度も登場します。何度もその単語に接し、その単語の特徴を完ぺきに把握し、理解を深めていきます。
そのプロセスを経て初めて「覚えた単語」が「使える単語」になるのです。
単語帳で覚えた単語に限らず、新たに覚えた単語が定着するまでのプロセスは同じです。
女性と出会ってから結婚するまでに時間がかかるように、単語と出会ってから使えるようになるまでには、やはり時間がかかるのです。
付き合わないと(覚えないと)何も始まらない
女性とお付き合いし、結婚に至るまでには時間がかかります。根気が必要です。ですが、お付き合いをしないことには何も始まりません。お付き合いに至らない人と結婚できるはずがありません。
それと同じように、単語をたとえ覚えたとしても「使える」ようになるまでには時間がかかります。これは事実です。
しかし、まずはその単語を覚えないと(インプットしないと)何も始まりません。覚えてすらいない単語を、「使える」ようになるはずがありません。
ですので、覚えること、純然たる暗記には意義があります。単語帳を使って必死に単語を覚えることには大きな価値があります。
英語学習を続けていく中で、それらの単語は必ずやいつか「使える」単語になるでしょう。