ENGLISH LAB.代表の糸賀です。
英単語をたくさん覚えたり、文法の勉強をすることは大事。
でも、それだけでは不十分で、「英語を話す」ためには語彙や文法知識を『横断』する力が不可欠です。
ぜひご覧ください!
目次
英語の単語や文法を知っているだけでは不十分
英語スピーキング強化スクール ENGLISH LAB. です。
本記事は次のような学習者の方に向けて書いています。
・英語中上級者(TOEICスコア750~990点)
・難関大学合格レベルの語彙力と英文法の知識は持っている
・単語や文法は知っているが、実際の英会話では使えない
それでは見ていきましょう。
英語はまず「単語・文法の学習」、その後に「その知識を横断する訓練」
TOEIC800点以上、特に900点以上の人であれば、語彙や文法の基礎はしっかりインプットできています。
もちろん単語や文法のインプットは重要で、英語学習において不可欠な要素です。しかし、ストレスなく英語を「話す」ためには語彙や文法を知っているだけでは不十分です。
「語彙・文法知識を持っている」ことに加え、さらに「それらの知識を横断する力、運用する力」が必要です。
「語彙・文法知識を横断する力」とは?
わかりにくい話なので、具体的に見ていきましょう。
まずは、この日本語を英語にしてみてください。英語にすると、
となります。
ですが、この英文は「絶対の正解」ではありません。学校の英作文の授業ではここで終わりかもしれませんが、この後が大事です。
他にも複数の文章で同じ内容を表現することができます。
単語の変換
be createdを別の単語に変換し、次のように表現しても、内容的には変化ありません。
このように単語を変換しても、100%、問題なく相手に通じる文章になります。
主語の変換(≒文法項目の変換)
では、主語を別の単語にするとどうでしょうか。
先ほどの英文では、Kabukiが主語でした。Kabuki以外は主語になり得ないかどうかを考えてみましょう。
例えば、a womanを主語にするとどうでしょう。
このように主語を変換しても問題なく通じます。ほかにも、例えば itから始めることもできます。
学校の英文法で登場する、いわゆる「強調構文」ですね。
さらに、17世紀を主語にするとどうでしょうか。
文頭がit(いわゆる強調構文)の文章と17世紀を主語した文章は、少々ニュアンスが異なる表現です。
しかし、完ぺきでないにしても、文章を完成させ、言いたいことをとりあえず相手に伝えることはできます。
なぜ「1つの内容」を「複数のパターン」で表現する力が必要なのか?
先ほどの歌舞伎の例で、1つの英文しか作ることができない人は、英語で会話をするにも苦労するでしょう。
英会話では即時性が問われます。「主語はどれにしよう?」「動詞はどれにしよう?」などと考えている時間はありません。
瞬間的に英文を頭の中で組み立てるのです。
逆に先ほどの例で、複数の英文で表現することができる人は、会話ができる人、もしくはそのポテンシャルが十分にある人です。
1つの内容を1パターンでしか表現できない人より、複数パターンで表現できる人のほうが会話では圧倒的に有利です。
話すために英文法を勉強するのであれば、単に知識を仕入れる(インプット)だけでなく、「単語や文法知識を『横断』する」力を鍛えるトレーニングにも取り組んでください。
英会話のための文法知識「横断」トレーニング
実際に文法知識を横断するトレーニングに取り組んでみましょう!
A) I've been working for a Japanese motorcycle company in California for two years.(主語をitに変換する)
→ It's been two years since I started working for a Japanese motorcycle company in California.
B) You must have been frustrated by the slow and lengthy process. (主語を変換する)
→ The slow and lengthy process must have made you frustrated.
C) We spend a lot of time getting people to act on it.(主語をitに変換する)
→ It takes a lot of time to get people to act on it.
このように、自分が取り組んでいる教材の英文を複数の言い回しに変換する練習をしてみましょう!