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ENGLISH LAB.代表の糸賀です。

英語スピーキングテストとして存在感を増しているVERSANTですが、まだTOEICや英検ほどメジャーな存在ではありません。

「VERSANTを受けてスコアが出た。でも自分の点数がどのくらいのレベルなのかわからない」という方が多いと思います。

そこで今回はVERSANTの点数の目安をご紹介します。

VERSANT®スコアの目安

versantスコア目安

私は都内でビジネスパーソンのための英語スピーキング強化スクール ENGLISH LAB. を運営しています。

「TOEICは高得点でもスピーキングは苦手」という方向けにスピーキング強化プログラムを提供しています。

スピーキングの進歩を可視化するため、英語スピーキングテスト VERSANTを受験される方もいらっしゃいます。

しかし、VERSANTを受験して点数が出たものの、「自分の点数がどの程度のレベルなのかわからない」という方がほとんどです。

「TOEIC900点」と言えば社会的にある程度レベル感が共有されていますが、VERSANT®はまだそこまで浸透していません。

そこで、どの程度の英語力の人がVERSANTで何点を取っているのかというスコアの目安をご紹介します。わかりやすくするためTOEICスコアを使ってご説明します。

あくまで個人的体験に基づく私見ですが、英語講師としての率直な感想です。ご参考になれば幸いです。

VERSANT40点台:TOEIC500点台~900点台まで多くのレベルが混在

私のスピーキングスクールに来られた方が初めてVERSANTを受験した場合、最も多いのが40点台前半です。

VERSANT®公式サイトにTOEICとのスコア換算表が掲載されていますが、40点台はTOEICに換算するとかなり低く評価されています。

VERSANT®公式サイト 「VERSANTスコアと各種英語力指標の対応表」

しかし、実際には40点台=英語力が低い」では決してなく、様々なレベルの学習者が混在しているというのが実体験からの感想です。

40点台は大きく次の2つのグループに分けられます。

1. 語彙力・文法知識は曖昧、でも発音は素晴らしい

語彙力がさほど高くなく、文法知識が曖昧(TOEICで言うと500~600点台)でも、発音は非常に綺麗な方が稀にいらっしゃいます。

そういった方がVERSANTを受験すると45点以上の高得点であることが多く、時に50点近くというケースもあります。

以上の経験から私はVERSANTが「ネイティブ的な発音・イントネーション・リズム等を再現できるかどうか」を非常に重視していることは間違いないと考えています。

語彙・文法といった英語力向上の土台になる知識が曖昧でも発音が良ければ40点台後半は取れるということです。

しかし、VERSANT40点台後半(日本では高得点の層です)でも土台が曖昧なので、スピーキングやリスニング力はその後間違いなく伸び悩みます。

そのため、このグループの方々はまずは基礎知識を徹底強化し、正確無比な読解力をつけることが優先課題になります。

2. 語彙力・文法知識はハイレベルだが、ネイティブのような発音は再現できない

2つ目のグループは、高度な読解力を持つものの発音は苦手という方々です。

私が見てきた受講生の方々でTOEIC800点台・900点台をお持ちでも、初めてVERSANTを受けると40点台前半というケースは全く珍しくなく、むしろ多数派です。

しかし、そのほぼ全員が語彙力・文法知識がとてもしっかりしており読解力が非常に高い方々です。スピーキングや英語の音のリズムの再現に慣れていないだけです。

こういった方々は、最初のうちはVERSANTで低いスコアが出るものの、然るべきトレーニングを継続していけばスピーキング力を含めて英語力は向上し続けます。

ハイレベルな語彙力・文法知識があり、正確に英文を読解できる人しかスピーキングは上達しません。

このグループの方々にとっての課題は、知識をさらに強化しつつ、アウトプットのトレーニングに取り組むことになります。

VERSANT50点台:TOEIC最低800点、総合的に高い英語力がないと取れない

上記の通り、40点台は異なるレベルの学習者が混在しています。

しかし、50点以上は発音が良いだけでは取れない、というのが私の感想です。

TOEIC800点未満でVERSANT50点以上という方は、今のところ出会ったことがありません。最低でもTOEIC800点以上です。

私が実際にご一緒した生徒さんで初めてVERSANTを受けて50点台という方々は、その8割がTOEICも900点以上です。

VERSANT50点台は簡単に取れる点数ではなく、TOEIC900点以上の人にとっても難しいのです。

特に、海外長期滞在経験がないのに55点以上というケースは、日本では非常に稀でハイレベルです。

VERSANT60点台:TOEIC最低900点以上、外資系企業で十分やっていける英語力

VERSANT60点以上は、最低でもTOEIC900点以上の基礎的英語力がないと取れません。

それでいて発音もネイティブレベルとはいかないまでも、綺麗なリズムを再現できる人しか取れないでしょう。

海外大卒など、英語圏での長期滞在経験がある人しか普通は取れないのが60点台です。

私の生徒さんの中にも、日本で教育を受けたにもかかわらずVERSANT60点以上という方がいらっしゃいますが、きわめて少数です。

日本で地道に英語を勉強したのにTOEIC900点以上、というだけでも簡単ではありません。

そういった900点以上の方々のうちVERSANTで60点以上を取れる人というのは1割に満たないでしょう。

まとめ

本記事のまとめです。

  • VERSANT40点台は様々なレベルが混在
  • 「40点台=英語力が低い」では決してない
  • 50点台はTOEIC900点以上の人にとっても難しい
  • 60点台は海外長期滞在経験者しか普通は取れない

VERSANTのスコアは、こちらの生徒さん達のように、きちんとスピーキングのトレーニングを積めば上がります。

また、履歴書に書くべきスコアの目安についての記事も、ぜひご覧ください。VERSANTは、転職にも活きます。

VERSANTは、どこでも短時間で受験でき、かつ、スピーキング力を測るのに適したテストです。

時期によっては安く受験できることもあるので、興味がある方はぜひ一度受験してみてください。