ENGLISH LAB.代表の糸賀です。
ビジネス英語で上級者を目指す人や、上級者だけどもっと上を目指す学習者はたくさんいます。
ビジネス英語の教材や勉強法で、リスニングとスピーキングを伸ばしたい。
そんな方のために、上級者向けおすすめビジネス英語教材と、リスニングとスピーキングの勉強法をご紹介します。
目次
ビジネス英語の上級者向け教材&勉強法
私はENGLISH LAB.で、TOEIC800~990点の生徒さんと日々マンツーマンでレッスンをしています。
生徒さんの大半が、第一線で活躍するビジネスパーソンです。
本記事は次のような学習者の方に向けて書いています。
- 上級レベルのビジネス英語学習者(目安はTOEICスコア800~990)
- リスニング&スピーキングの勉強法を知りたい
- 上級者向けビジネス英語教材を知りたい
- 上級者が満足するビジネス英語教材
- 上級者のためのリスニングとスピーキング勉強法
それでは、見ていきましょう。
ビジネス英語の上級者におすすめの教材
ビジネスで英語を使うので、英語を勉強した。
その結果、留学経験はないけれど、TOEIC900点以上のレベルに到達した。
そういった学習者の方は、かなり多くいらっしゃいます。
実際、私の生徒さんの大半はそういった方々です。
TOEIC900点というと、一般的には「すごい」「それ以上勉強する必要はないのでは?」と思われがちです。
しかし、実際には「スコアは高いが全然話せない」というのが、多くのビジネス英語で上級者とされる皆さんの感想ではないかと思います。
本格的にビジネス英語を伸ばすためのスタートラインが、上級者の目安とされるTOEIC800点や900点だと言えます。
多くの市販英語教材は入門~中級レベル向け
ビジネスで使うような英語をもっと勉強したい。
そういったビジネス英語の上級者、または上級ビジネス英語を勉強したい人にとっての問題が、ビジネス英語上級者のレベルに適した英語学習教材が少ないという点です。
日本で勉強し、TOEICスコアが800~990点に達した学習者の数は、英語学習者全体の10%未満でしょう。
ビジネス英語教材は入門・初級・中級の学習者向けが圧倒的に多く、上級者にとって「物足りない」と感じる教材が多いのが現実です。
しかし、数は多くないとはいえ、取り組み甲斐のある上級者向けビジネス英語教材もあります。
特におすすめなのがこの2冊です。
お薦め①:「世界基準のビジネス英会話」
1つ目は世界基準のビジネス英会話です。
具体的なビジネスシーンに焦点を当てた書籍は数多くあります。
ですが、そういった書籍の中でもビジネス英語上級レベルの学習者が満足できるものは、こちらの教材くらいではないかと思います。
本書は特に交渉場面が中心となっています。
質の高い表現の多さ、教材としてのボリュームの多さの観点からも、持っていて損はない教材です。
「ビジネスのこの場面ではこういうフレーズを使う」といった、単なる表現集とは一線を画す良書です。
お薦め②:「NHK実践ビジネス英語」
NHKラジオ講座、杉田敏先生のNHK実践ビジネス英語の書籍版です。
表現の質が高くボリュームも満載で、TOEIC900点台は英語初心者に過ぎないことが実感できる教材です。
長年NHKでビジネス英語講座を担当されていた杉田先生の教材は名著だらけで、信頼度抜群です。
持っていて損はないどころか、「上級レベルのビジネス英語を学ぼうとしている人が、持っていないのは不思議」です。
1冊目の「世界基準のビジネス英会話」は具体的な交渉場面が中心、杉田先生の著書は同僚との雑談が中心です。
そういった違いはありますが、どちらもお薦めです。
誰にでも好みがありますので、アマゾンや書店で中身を確認してみてください。
上級者向けビジネス英語教材の使い方【リスニング編】
数は多くありませんが、上級者向けのビジネス英語教材は入手可能です。
問題は使い方です。教材をどのように使うかが肝心です。
ここではリスニングだけでなく、スピーキング学習法も簡単にご紹介します。
まずは、リスニングからです。
ビジネス英語のリスニング学習ステップ
「ただ音源を聞き流して、英文と日本語訳を確認して終わり」のではなく、次のように使ってみましょう。
- 音源を1度聞いてみる(スクリプトは見ない)
- どの程度正確に内容を聞き取れたかを英文を精読して日本語訳も確認する(語彙・英文の構造を細部まで確認する)
- 1の音源を使って、シャドーイングをする
シャドーイングのやり方については、ものまねでリスニング上達|「シャドーイング」の正しいやり方をぜひ参考にしてください。
ビジネス英語のリスニングを伸ばすため、最低でもシャドーイングは日常的に行っていただきたいです。
上級者向けビジネス英語教材の使い方【スピーキング編】
市販のビジネス英語の教材を使って、スピーキングを勉強する方法も簡単にご紹介します。
スピーキングの勉強法は、いまだに浸透していません。
ですが、勉強法の体得こそビジネス英語力を伸ばすために必須の知識です。
勉強法を体得していないと、英語スクールにお金を払い続けることになってしまいます。
ビジネス英語のスピーキング学習ステップ
具体的には、上記のリスニング学習ステップでシャドーイングまで終わった後に、次のような順番で、独り言英会話のようにスピーキングの練習をします。
- 日本語訳と原文の英文を照らし合わせ、英文をすべて暗記する(インプット量を大量に増やす)
- 音源の内容を思い出しながら、どのような内容だったかを第三者に説明するように英語で話す(パラフレージング)
- 同じ音源を使い、リスニングの1~3のステップと、スピーキングの1と2のステップを7日間繰り返す
- 7日間繰り返したら次の音源に進んで、同じ要領で学習を進める
「パラフレージング」をビジネス英語のスピーキング学習の中心に据えます。
パラフレージングとは「言い換え」のことです。
TOEIC800点や900点台の英語上級者が、スピーキング力を伸ばそうとする際、きわめて重要なのが「言い換え」スキルです。
言い換えについて書いた「英語を話す力」を鍛えるには「言い換え」練習が絶対不可欠も、ぜひご覧ください。
とても重要な考え方です。
また、独学でも上達!英語中・上級者のためのスピーキング練習法もぜひご覧になってください。
ビジネス英語の上級者が、さらに上を目指すためには、これまでの学習法では不十分です。
教材を揃えて終わり、確固たる勉強法を体得して、ビジネス英語のリスニング&スピーキング力を伸ばしていきましょう。