英会話が成立するかどうかは語彙力に大きく左右されます。
「英会話で使える単語」とは、最低でも「クイックレスポンス」ができる単語です。
では「クイックレスポンスができる」とは具体的にどのようなことか、見ていきましょう。
目次
英会話で使える単語とは?
英語スピーキング強化スクール ENGLISH LAB. です。
本記事は次のような学習者の方に向けて書いています。
・英会話で使える単語の暗記法を知りたい全ての英語学習者
それでは見ていきましょう。
スピーキングやリスニングで使える単語とは?
「自分が知っている単語=スピーキングで使える単語」ではありません。
英会話では瞬発力、即時性が問われます。
「『管理職』って何て言うんだっけ?」と考えている間にも、会話はどんどん進んでいきます。
また、相手が話をしている際、1つでも意味理解があいまいな単語があると、途端に理解に支障が出てきます。
「"defective products"の"defective"って何ていう意味だっけ?」と考えている間にも、話し手は止まってくれず、どんどん話を先に進めていきます。
集中力が"defective"を思い出すことに向いているため、相手の話を聞いておらず、結果的に「話を聞いていない」状態になり、コミュニケーションの成立が困難になります。
このように英語でのコミュニケーションが成立するかどうかは語彙力に大きく左右されます。
単語は『クイックレスポンス』で暗記しよう!
単語を読んだり聞いたりして、5秒間考えてからようやく意味を思い出す単語は知らないのと同じです。
少なくともリスニングで使える単語とは言えません。
また、「管理職」と英語で表現したいとき、5秒間考えてようやくそれに相当する語彙を思い出すのではスピーキングでは間に合いません。
単語は聞いた瞬間に意味を理解できる、英語にしたい日本語も瞬時に変換できるようにしておかければ、英会話では使えません。
そのためには、1つでも多くの単語を「英語→日本語」に瞬時に変換でき、また「日本語→英語」にも瞬時に変換できる状態にしておく必要があります。
そのための練習法が単語の「クイックレスポンス」です。
「クイックレスポンス」による英単語の暗記法
具体的な練習法は非常に簡単です。
- 覚えたい単語の英日対訳リストを用意する(市販の単語帳でも結構です)
- 50個程度の単語ブロックに分ける(例:1000単語収録の単語帳であれば20ブロック)
- 各ブロック(50個)の英単語の意味を日本語の欄で確認する
- それらの英単語を繰り返し発音練習する(日本語の欄も常に確認しながら)
- 日本語の欄を隠し、英語だけを見てすべて『1秒で』日本語の意味が思い浮かぶかテストする
- 5ができたら今度は英語の欄を隠し、日本語の欄のみを見て英単語を発音していく
- 6で全ての日本語を英語にスラスラ変換できるようになった後、次のブロックに進む
- 次のブロックでも1~6の手順を繰り返す
このきわめて地味な作業がとても語彙力強化には不可欠です。1回覚えた単語はどんどん忘れていくので、各ブロックを1週間に何度も見直しましょう。
5の「英語→日本語」がスラスラ変換できない単語はリスニングでは使えません。また、6の「日本語→英語」がスラスラ変換できない単語はスピーキングでは使えません。
単語帳だけでなく、テキスト中に出てきた単語で覚えたい語句リストを作成し、自分だけの単語帳を作っても結構です。肝心なのは、日々この地味な作業を繰り返すということです。
「英語→日本語」だけでなく「日本語→英語」も瞬時に変換できるように!
「そんな当たり前のことを書くな。もうやっている」と思われる方もいらっしゃると思います。しかし、意外に見落とされがちなのが、「日本語→英語」に変換するというトレーニングです。
英語スピーキング強化スクールを運営し、実際にTOEIC800点から990点までの方々と英語のトレーニングをしています。
そういった上級者の方でも、「英語→日本語」変換トレーニングはやっていても、「日本語→英語」の変換トレーニングに関しては、これまで十分に行ってこなかったという方が非常に多く、必ず取り組んでいただいています。
大学受験やTOEICで問われる能力は「英語→日本語」のみ
「日本語→英語」の変換トレーニングに取り組んでこなかったのは、日本の英語学習の目標が大学受験やTOEICだから、というのが1つ大きな要因として考えられます。
大学受験もTOEICも、長文を読んでその内容に合致するものを選ぶという形式がメインです。
リスニングの試験もほぼ同様で、音声を聞いてその内容に合致する選択肢を選ぶという形式です。
こういった試験形式では、英語を読み、または聞いて意味を理解できれば十分です。
しかし、「日本語→英語」に変換できないような単語や語句はスピーキングでは使えません。
「スピーキングを鍛えたい」という希望を持っていらっしゃるのであれば、すべての単語や語句について、「英→日」変換だけでなく、「日→英」の変換も確実にできるようにしておきましょう。