"something"はネイティブの会話頻出語彙ですが、実際には英語上級者の中でもうまく使いこなせる方は少数です。
本記事ではsomethingが持つもう一つの重要な意味・用法をご紹介します。
目次
somethingが持つもう一つの重要な意味・日本語訳
「TOEIC900点以上でも使いこなせない文法・語法」シリーズ第4弾です。
日本の中学ではsomethingを「何か」という意味で覚えます。実際、そう覚えた方が大半のはずです。
”something cold to drink”のように「something+形容詞+to 不定詞」の用法で習ったという記憶は私にもありますし、いまも多くの中学生がそのように学校で習っています。
しかし、somethingには「何か」以外にも重要な意味・訳があります。それが「もの、こと」という意味・訳のsomethingです。
somethingを「もの」または「こと」と訳すべき場面は非常に多くあります。しかも、この意味のsomethingはネイティブの会話でも頻繁に登場します。普段から使い慣れていないと聞き取りにも苦労してしまいます。
TOEIC800~990の英語上級者でもこの用法のsomethingを上手に使える人はほとんど見たことがありませんので、是非使えるよう覚えてしまってください。
では、「もの」または「こと」と訳すべきsomethingを実際にネイティブがどのように使っているのか?
ネイティブが実際に話した例文を使って確認していきましょう。
例文で用法確認 - "something that S V", "something that V"は英会話頻出
3つの例文を使ってsomethingの用法を確認します。著名人のインタビューとニュースから抜粋した例文です。
ダン・ブラウン(作家)
That's something that Japan is going to have a big hand in.
(それこそ、日本が大きな役割を果たせることでしょう。)
- That's something.(それはことでしょう)
- Japan is going to have a big hand in it.(日本がそれにおいて大きな役割を果たせる)
中学英語風に説明すれば、この2文が1文になっていることになります。
somethingを「何か」と訳すより「こと」と訳した方がしっくりはまる1文です。
マーティン・フォード(起業家)
こちらもAIが人間に取って代わるであろう未来について、個人ができることについて質問されたインタビューの一節です。
I think the best thing that individuals could do is avoid doing something that's, you know, routine and repetitive and predictable, right?
(個人ができる最良のことは、決まり切った仕事、反復的な仕事、ありきたりな仕事は避けるということです)
CNN Student News
That's something that a number of Republicans, including U.S. President Donald Trump, have accused Google of being.
(これはトランプ米大統領を含む多くの共和党員がグーグルのあり方に対して非難していたことです)
こちらも「何か」ではなく「こと」という日本語訳のほうがしっくり来るsomethingです。
上の2つと同じように、「something+関係代名詞that」の形です。
somethingの意味・和訳 が『何か』だけでは不十分
このように、somethingは「何か」ではなく「こと」「もの」と訳した方がしっくり来るときが多々あります。
私も含め多くの人が中学高校で習ったsomethingの意味・和訳は「何か」なので、「こと」「もの」の和訳に慣れるのには時間がかかるかもしれません。
ですが上述の通り、この意味のsomethingを知っていると、リスニングですんなり聞き取れたり、スピーキングで上手く話せることが増えるはずです。
ぜひ参考になさってください。
また、あまり知られていない英会話頻出表現に関する記事はこちらもぜひご覧ください。