ENGLISH LAB.の糸賀です。
私はこれまで何年も、TOEICハイスコアの受講生の方々と一緒に勉強してきました。
受講して頂いた皆さんのTOEICスコアは、800点から満点までの間であれば、5点刻みですべてのスコアの方とお会いしたと思います。
そんな経験から今回は、890点というややマイナーなスコアのレベル、TOEIC890と900との違い、890点をお持ちの人が今後どのように英語を勉強していくべきか、などをご紹介します。
ぜひご覧ください。
目次
【TOEIC890点のレベル】英検1級に合格するかどうか
TOEIC890点のレベルは、英検1級に合格するかどうかというレベルだと思います。
リスニングのレベルは当然ながら高いのですが、スピーキングのレベルは本当に人それぞれで、個人差があります。
普段から英語を使って仕事をしている人であれば、スムーズに英語を話します。
逆に、全く使っていない人は、最初のうちはあまり流暢には話しません。
世間で認知されている990点満点のTOEICに、スピーキングや発音のテストが含まれないため、当然といえば当然です。
また、「英検1級合格者で、TOEICは890点」という方にも何人かお会いしているので、TOEIC890点を取る実力があり、かつ、英検1級の難しい語彙を頭に入れてしまえば、英検1級にも合格が可能になってくるレベルなのだと思います。
これまでの経験から、920~930点付近あたりから英検1級合格者が急増する印象ですが、890点も十分にハイスコアで英検1級に合格するかどうかというレベルだと言えるでしょう。
TOEIC890点と900点に違いはなし|転職や就職では困らない
次に、TOEIC890点と900点に違いはあるかですが、「違いはない」と考えて頂いてよいです。
890点の方で、以前受講して頂いたある生徒さんは、読解力だけでなくリスニングもスピーキングも上手でした。900点の人と比べてもです。
TOEICもこのレベルになりますと、スコアで単純に「どちらが上」という分類の仕方はできなくなります。
しかも、ほんの10点の違いですので、違いなどなく、深い意味はないというのが私の意見です。
890点なら転職でも就活でも困らない
890点あれば、転職で英語力が求められる場合であっても、足切りされるようなレベルではありません。
採用する側だって「TOEIC高得点だからって、本当に英語が得意とは限らない」ということは重々承知のプロフェッショナルです。
ですので、転職される際、「TOEIC900点以上」という条件さえなければ、890点をお持ちであれば、まず問題ありません。
就職活動に関しては、890点あれば、まず困ることはないでしょう。
英語力だけで就活の成否が決まるはずはありませんが、これだけのハイスコアを持っている学生の英語力に対して、悪い印象を持つ大人はいないはずです。
900点を取りたくなるのが人情
そうはいっても、日本国内でのTOEIC900点は、何かしらの象徴的な意味を持つスコアです(本当に意味があるかどうかは別問題です)。
また、ご自身が「あと10点」というところまで到達していると、数字的に切りが良い900点が欲しくなるのが人情というものです。
ですので、「どうしても取りたい」という人は、890点から900点を目指すのも一つの選択だと思います。
TOEIC890点から900点を目指すなら自己学習で十分
890点の人が900点を目指す場合、自己学習で十分です。
短期間の自己学習で、必ず900点を超えると決め、お金をかけることなく仕留めてしまいましょう。
TOEIC890をお持ちの人が、TOEICの点数を10点アップさせるために、スクールに通うのは本当にもったいないことです。
ですので、ぜひ市販教材を利用して、独学で進めていただければと思います。
学習の進め方については、こちらの記事を参考になさってください。
【TOEIC890点からの学習法】ここからが本番
890点でも「話すのが苦手」という人は、たくさんいらっしゃるはずです。
英語を学習する目的が、英文読解であればそれで問題ありません。
ですが、多くの方にとって、学習目的はスピーキングだと思います。
スピーキングもオンライン英会話や仕事上の会話だけでなく、市販教材を使った、スピーキング強化の基礎トレーニングを採用すべきです。
一度習得してしまえば、独学で鍛えることができるので、おすすめです。
進め方にはコツがあります。
こちら2つの記事をぜひ参考になさってください。
特に、海外経験が少ない日本語話者なのにスピーキングが上手な人は、例外なく「言い換え」が上手です。
スピーキングを鍛えるのであれば、ぜひ言い換え力も鍛えてください。
英語だけでなく、基本的な語彙や文法を習得した人が外国語を話すのに必須になるのが、言い換えスキルです。
リスニングも負荷がかかる教材を選んで鍛える
スピーキングだけでなく、リスニングも、難易度を上げた学習を取り入れるのがおすすめです。
TOEIC教材のような、ナレーターが丁寧に不自然なほどクリアに話す音声ではなく、ネイティブが遠慮なく本気で話す音声を使用し、シャドーイングなどのトレーニングを行っていきましょう。
おすすめの教材は、CNN ENGLISH EXPRESSやENGLISH JOURNAL BOOK、VOAニュースフラッシュなどです。
一般的には、これらの書籍は「英語教材」とは認識されていませんが、使い方によっては素晴らしい教材になります。
890点のスコアをお持ちであれば、問題なく使用できる教材です。
ぜひ上記の記事などを参考に、新しい学習を始め、より高いレベルを目指しましょう。
まとめ
本記事のまとめです。
- 890点のレベルは、英検1級に合格するかどうか
- 890点を取ったら転職では足切りに合わず、就活では有利
- 900点を目指すのもあり、絶対に独学がおすすめ
- 890点からは、スピーキング強化の学習に取り組む
- リスニングもレベルの高い教材に変えて、シャドーイングなどで鍛える
- 890点からが英語学習の本番
890点取得者で、「自分の英語力は高い。完ぺき」という人は、いないはずです。
ですので、ここで英語学習を終わりとするのではなく、TOEIC890から新たなスピーキング中心の学習法をぜひ取り入れてください。
こちらは、800点台後半から、これまでとは異なる学習法を取り入れた生徒さんの事例です。
890点を取得しているだけでも立派なことですが、まだまだ英語学習は続きます。
ここからは、さらなるレベルアップに向けて、本記事でご紹介したような新しい学習方法を採用してください。