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英語を話す力は、「言い換え」力を持っているかどうかが大きく影響します。

スピーキング力を鍛えるために言い換えの練習が不可欠です。

「言い換えとは何か」「なぜ英語を話す力と関係があるのか」を本記事ではご紹介します。

言い換えは、私が英語スピーキング強化スクール、ENGLISH LAB.で実際に取り入れているトレーニングの1つです。

ぜひご覧ください。

スピーキング力は「言い換え」力で決まる

「英語を話す力」を伸ばすのに不可欠な「言い換え」練習について紹介する記事です。

ENGLISH LAB.代表の糸賀です。

本記事は、次のような学習者の方に向けて書いています。

  • TOEIC800~990点(またはそれと同等の英語力)
  • 読解は得意だけど、話すのは苦手
本記事では、次のような内容をご紹介します。
  • 英語を話す力を伸ばすために必要な「言い換え」力とは何か
  • 「言い換え」がスピーキング力となぜ関係があるのか
  • 日本で英語スピーキング力を伸ばすために意識すべきポイント

それでは、見ていきましょう。

「1つの内容」を「複数の表現」に言い換える練習

「英語を話す力」を伸ばすのに不可欠な「言い換え」練習について紹介する記事です。

コロナの原因で予定していた留学を取りやめた、という人も多いでしょう。

それでも日本国内で英語を話す力を鍛えておきたいはずです。

私はスピーキングを鍛えたいという方に、いつも「1つの内容を複数のパターンで言えるようにしましょう」とお伝えしています。そして、それを実践してもらっています。

「言い換え力がないと、英語を話す力は向上しない」と言っても過言ではありません。

それほど重要で、ノンネイティブなのに英語が話せる人は、間違いなく言い換え力を持っています。

では、言い換えとは、具体的にどのようなことなのか。例を見ていきましょう。

次の日本語を直訳でなくても結構ですので、英語にしてください。

例文(日本語訳)
私はこれが好き

"I like this" とした方がほとんどではないでしょうか。もちろん正解です。

では、"I like this" 以外に、もう1つか2つ、直訳でなくてもいいので、「私、これ好きなんだ」という英文を作ってみましょう。

いかがでしょうか。

実際の英会話では日本語の直訳にする必要はない、通じれば良いので、次のような文章でも正解です。

パターン2
This is something that I really like.

または

パターン3
This is what I really like.

または

パターン4
This is my favorite.

これら3つの文章でも正解です。

スピーキングでは、①「自分が伝えたい内容を」②「瞬時に」英語にすることが求められます。

英会話では、必ずしも直訳である必要はありません。①と②の条件を満たせば大丈夫です。

学校英語のように「直訳=正解」とか、「正解が1つしかない」という訳ではありません。

英語を話す力を鍛えるためには、発想を柔軟にする必要があります。

英語を話す力の向上に言い換えの練習が不可欠な理由

「英語を話す力」を伸ばすのに不可欠な「言い換え」練習について紹介する記事です。

これはとても単純な話で、「1つの内容を複数パターンで言えたほうが絶対に有利だから」です。

上の例文でも、"I like this"しか出てこない人より、4つ以上の例文を即座に出せる人のほうが有利です。4つのパターンがあれば、自在に対応できます。

即時性はスピーキングにおいては必須のスキルです。複数パターンを持っている人のほうが、1つのパターンしか持っていない人より即時性を満たせる可能性がグッと高まります。

もう1つ例文を見てみましょう。

これまでご説明したとおり、正解は1つではありません。

何パターン出せるか、直訳にこだわらず試してみてください。

例文(日本語訳)②
彼らは経験と趣味に投資する
"They invest in experiences and hobbies" 以外ではどうでしょうか?
パターン1
Experiences and hobbies are the things that they invest in.
Experiences and hobbies are what they invest in.
次のように、動詞を変えても問題ありません。
パターン2
They use a lot of money for experiences and hobbies.
They spend a lot of money on experiences and hobbies.
ニュアンスは少し変わりますが、次のようにしても正解です。
繰り返しになりますが、細部までこだわる必要がある場面を除けば、英会話では、言いたい内容が大筋伝わること、そして何より即時性を満たすことが重要です。
パターン3
What they invest in is experiences and hobbies.
It's experiences and hobbies that they invest in.(いわゆる「強調構文」)
少なくとも7つは正解になり得る、ということですね。
ナチュラルな表現かどうかより、即時性を鍛えることが目的です。

言い換えの練習でスピーキング力を鍛える

もう1つ例を使って、言い換えの練習をしてみましょう。
次のグラフは、日本の出生率を示すグラフです。
日本の出生率の推移について、1つの英文で説明してください。
言い換えの練習で英語スピーキング力を鍛える
これも複数のパターンで表現することが可能です。
パターン1
The birthrate is decreasing in Japan.

とか

パターン2
The birthrate is shrinking in Japan.

という文章がまず思い浮かぶと思います。

Japanを主語にしても説明できます。

パターン3
Japan has a sharp decline in fertility rate.

Thereを文頭に持ってきても大丈夫です。

パターン4
There is a sharp decline in birthrate.

日本の現象なので、主語はWeでも良いです。

パターン5
We have a sharp decline in birthrate.

「『出生率』なんて知らない単語、知らない」という場合には、これでも大丈夫です。

パターン6
The number of children is decreasing in Japan.

「主語は、itにする」という制限を自分に課し、itから始まる文章で説明することもできます。

パターン7
It's been many years since the number of children started to decrease in Japan.

この7パターンで終わりではなく、他にもまだ考えられます。

実際の英会話では、1つの内容、1つの現象を複数のパターンで表現できるほうが、絶対に有利です。

発想を柔軟にし、単語や文法の知識を横断し、上手に運用する力を鍛えておく必要があります。

これに関しては、英会話に必要なのは「単語・文法の知識を『横断』する」力だという記事もぜひご覧ください。

自分が伝えたい内容を1つだけでなく、複数パターンに自在に変換できるよう、普段から意識してスピーキングを強化していきましょう!