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大学入学共通テスト、英語リスニング対策シリーズ第3弾。

今回は6つの大問のうち第3問の傾向・対策・コツを紹介していきます。

「1回読み」がここから始まります。

共通テストのリスニングは第3問から「1回読み」

共通テスト英語リスニング第3問の対策です。1回読みを乗り切る勉強法をご紹介します。

大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)の英語リスニング計6つの大問に分かれています。

大問ごとに難易度も異なります。

以下、大問3の傾向・特徴です。

共通テスト英語リスニング第3問の傾向・構成
  • 問題となる音声は、2人の人物の対話で構成
  • 2人の対話の内容に適合する選択肢を選ぶ問題
  • 同じ2人の対話音声である第2問よりやや長めの音声
  • 問題音声が流れるのは1回のみ
  • 第2問と比べると難易度は確実に高い
  • 設問は6つ
  • 配点は18点(1問3点)で、第1問に次いで2番目に高い
  • 問題が進むテンポが速いので選択肢を読むスピードが正答率に大きく影響する

第3問の特徴は何と言っても「1回読み」であることです。第1問と第2問では問題音声が2回読まれましたが、第3問からは問題音声の読み上げは1回のみです。ここから難易度が上がります。

配点が18点と、6つの大問の中で第1問(配点25点)に次いで大きいことも重要です。

実際に解いてみるとわかりますが、日頃からきちんとしたリスニング対策ができている受験生にとっては、問題自体はさほど難しくありません。

ですが、1の問題から次の問題に進むまでのテンポが速くじっくり選択肢を読む余裕はありません。選択肢をいかに素早く読むかが鍵になります。

同じ対話音声である第2問より間違いなく難易度は高く、事実それを裏付けるデータも確認できます([大問別平均点から見えた]“共通テスト”差がつく問題・落とせない問題

では、第3問はどのように勉強すればいいのか?対策を見ていきましょう。

リスニング大問3の勉強法も「シャドーイング」

リスニング第3問も勉強法はシャドーイングです。

第2問の記事にも書きましたが、シャドーイングの具体的なやり方をおさらいします。

共通テスト英語リスニング問題集を用意する

まず最初に、次の書籍を用意しましょう。共通テスト英語リスニング対策問題集でメジャーなものなら何でも良いです。

  • 共通テスト英語リスニング対策本(市販模擬問題集)

第3問の具体的な勉強法 

市販教材が手に入ったら、早速以下の手順でシャドーイングに取り組みましょう。

ステップ1:音声をきく

最初に第3問の模擬音声を聞いてみます(この音声は共通テスト本番の音声より優しめですのでご注意ください)。

ステップ2:選択肢から正解を選ぶ

選択肢から正解を選びます。ここまではごく普通の手順です。

What is the woman doing on December 17th?
1. Going to the doctor
2. Seeing a friend
3. Studying
4. Working

ステップ3:解答と英文スクリプトを確認

書籍の解答欄を見て、自分が選んだ選択肢が正解かどうか確認します。

共通テストのリスニング対策を始めたばかりでしたら、この時点での正解・不正解を気にする必要はまったくありません。

↓が上の音声のスクリプトです。音声の英文スクリプトを精読し、不明な単語は覚え、文構造を確認します。

スクリプトの精読がきちんとできるかが非常に重要です。

男性:Well, Miss Jenkins, we will need to see you again in two weeks for a checkup.
女性:Ok, Doctor. I’m free on December 16th.
男性:I’m afraid we’re closed that day. How about the 17th?
女性:I’m in the office then.
男性:I see. We could see you on the 15th.
女性:I’m seeing my friend in the morning. But the afternoon works.

ステップ4:シャドーイング

自分が選んだ選択肢が正解だったかどうかより、ここからのステップの方がはるかに重要です。

「問題を解いて答えを確認して終わり」という勉強法だけは絶対にやめましょう。それではリスニング力の向上にはつながりません。

大問3も大問2と同じく、解き終わった音声を使って何度も「シャドーイング」をします。これがリスニング力の向上に大きく役立ちます。

第2問の記事でも書きましたが、シャドーイングとは、聞こえてくる英語の音声を聞こえてきたままに発声するトレーニングです。文字通り「影」のように耳に入ってくる音声をモノマネするつもりで、発声しながら追いかけるのがポイントです。

シャドーイングに取り組むときは、音声高低・強弱、リズムを完コピするつもりで取り組みましょう。

1回シャドーイングして終わりではなく、同じ音源を使って何度もシャドーイングを繰り返してください。

シャドーイングについては、こちらにも解説記事があります。ぜひご覧ください。

1回読み攻略のコツ

ここまでリスニング大問3の傾向と対策について書きました。

シャドーイングで日々リスニング力を強化することが最も重要です。

しかし、第3問で点数を積み上げるためには選択肢の先読み重要です。

このタイミングで選択肢を先に読む

こちら↓共通テストの英語リスニング過去問(2021年度1次日程)の音声です。

英語リスニング過去問(2021年度1次日程)音声

共通テスト英語リスニング試験では、各大問に関する説明が日本語ナレーションで流れます。

第3問も同様で、第2問の終わりに「これで第2問は終わりです」というナレーションの後に、第3問に関する日本語での説明音声が流れます。

具体的には以下のような音声です。

これで第2問は終わりです。次の問題に進みます。第3問以降では聞き取る英語は1回流れます。第3問。第3問は問12から問17までの6問です。それぞれの問いについて対話の場面が日本語で書かれています。対話を聞き、問いの答えとして最も適切なものを4つの選択肢1から4のうちから1つずつ選びなさい。では始めます。

この日本語ナレーションは30秒ほどの長さです。この時間を第3問の問題と選択肢の先読みに使います。

この日本語ナレーションが流れている間に第3問の問題と選択肢を読めるところまで先に読んでおきましょう。律義に日本語ナレーションを聞く必要はありません。

読めるところまでで十分で、完ぺきに読み取る必要はありません。第3問の2つ目の設問まで軽く読めれば十分です。

そして、ある問題で素早く選択肢を選べた場合には、すぐに次の設問と選択肢を先に読みましょう。

先に読んでおけば落ち着きます。自分にできる範囲で問題を先読みしましょう。

まとめ

共通テスト英語リスニング第3問の傾向・対策のまとめです。

英語リスニング大問3まとめ
  • 1回読み
  • 問題音声は2人の対話
  • 計6つの大問のうち配点が2番目に高い
  • 難易度は大問2と比べると一気に上がる
  • 問題が進むテンポが速いので注意
  • 対策となる日々の勉強法はシャドーイング
  • 日本語ナレーションの間に問題と選択肢を先読みする

共通テストのリスニングに関する情報は、こちらの記事もぜひご覧ください。

やみくもに聞き流すのではなく、根拠のあるトレーニングに取り組むことで確実にリスニング力はアップします。

地道なトレーニングが非常に重要です。

共通テストで良い結果が残せるよう、日々のリスニング対策もがんばってください。