ENGLISH LAB.代表の糸賀です。
私が運営するENGLISH LAB.も、「英語コーチングスクール」に分類されるはずです。
上級者向け英語コーチングスクールを運営してきて、私が特に意識しているのは、限られたコーチング期間内に、コース終了後も独学で使い続けることができる学習法を確立してもらうこと、です。
上級者への英語コーチングは、学習法の確立と教材の選定が最重要だと考えています。
そのように考える理由について、本記事ではご紹介します。
目次
英語学習は信じられないほど奥が深く、どこまでも続く深い沼
外国語学習全般に言えることですが、英語学習に終わりなどありません。
あるビジネスパーソン(仮にAさんとします)が、ある日の英語ミーティングでのやり取りに、全くついていけなかったとしましょう。
Aさんは一念発起。
英語コーチングスクールにお金を払って、数か月間大変な努力をし、TOEIC700点から950点までアップしました。
950点までアップして、「多少は相手の言うことが聞き取れるようになってきたかも」とは感じています。
しかし、次の英語ミーティングでも、言いたいことをほぼ全く相手に伝えられず、Aさんはショックを受けます。
そして、また別の英語コーチングスクールを探し始めます。
再びAさんは大金を払い、数か月間懸命に英語の勉強を続けますが、ミーティングについていけるまで、まだまだ時間がかかるでしょう。
これは、実際によくある話です。
数か月努力しただけでは全く足りない
なぜ高いお金をコーチングスクールに支払ったのに、英語ミーティングで思うように発言ができないのか?
答えは非常に簡単です。
英語(だけでなく語学全般)は、そんなに甘いものではなく、数か月でどうにかなるものではないからです。
特に、スピーキングとリスニングは、それが顕著です。
この「常識」が、ある時期を境に通じなくなりました。
覚悟を決め、どんなに短くても2~3年は生活の一部として、英語を勉強し続ける必要があります。
現時点でTOEIC900点以上の人であっても、です(というより、そもそも900点は「スタートライン」です)。
英語コーチングスクールが流行り始めてから、「英語は数か月で話せるようになる」という新たな神話が誕生しましたが、完全なる誤解です。改めて言うまでもないことなのですが。
正しくは、「TOEICやVERSANTのような英語テストであれば、数か月でも点数を上げることは可能。ただし、全員が全員達成できるわけでもない」です。
英語コーチングスクールについての記事は、また別の機会に記事を書く予定です。
上級者は英語コーチングスクールにお金を払い続けるはやめよう
いずれにせよ、どんなに短くても2~3年は勉強が必要だとすると、その間ずっとコーチングスクールに通い、お金を払い続けるのは難しいでしょう。
だからこそ、英語上級者へのコーチングで最重要になるのが、スピーキング強化も含め、1人でできる「英語学習法」の確立だと、私は考えています。
「なんだ、学習法を知るだけか」と仰る人もいます。
ですが、多くの人がその学習法を体得していないからこそ、コーチングスクールのカモになり大金を失い続けている、というのが私の見方です。
学習法の習得は、それほどまでに重要です。
一旦確立してしまえば、英語コーチングスクールなど用無しになります。
上級者が英語コーチングスクールを選び際のポイント
ですので、上級者が英語コーチングスクールを選ぶ際のポイントは、そのスクールが「コース終了後の英語学習法を教えてくれるかどうか」と、「コース終了後も使える教材(市販がベスト)を一緒に選んでくれるかどうか」を基準に選びましょう。
上級者は、コーチングスクールに通うことを不要にしてくれるコーチングスクールを選んでください。
体験レッスンなどでは、「コース終了後の学習法も教えてくれるか」を必ず確認しましょう。
「コース終了後は、〇〇を使ってシャドーイングを続けましょう」レベルの回答でしたら、そのコーチングスクールは要注意です。
上級者のレベルに適した教材選定を一緒に行ってくれて、かつ、その教材をどのように進めていけばよいのかについて、教えてくれるコーチングスクールがお勧めです。
勉強法を確立した上級者なら市販の英語教材で十分
上級者が勉強法を確立してしまえば、あとは市販教材を使って、英語コーチングスクールに通うことなく、何年も独学で英語学習を継続していくのみです。
繰り返しになりますが、短期でも達成可能なのは、資格試験の合否や点数アップのみです。
数か月間がんばっただけで、「もう英語の勉強は不要、テレカンでもバリバリ話せる」という状態に達することは、常人離れした才能の持ち主でもない限り、ありえません。
学習法を確立し、地道にコツコツと数年間はしっかり努力を続ける。
これが唯一の答えです。
まとめ
本記事のまとめです。
- 英語は数か月でどうにかなるものではない
- どんなに短くても2~3年は学習期間を確保する
- 上級者はまず学習法を確立する
- コース終了後の学習法も教えてくれるコーチングスクールを選ぶ
- コース終了後は市販教材を使って、ひたすら独学
学習法を確立した受講生の方の事例をご紹介します。
所詮はVERSANTの点数がアップしたに過ぎないとはいえ、やはり上級者にとって英語勉強法の確立は、何より重要なのだなと感じた事例です。
ぜひご覧ください。
私には、「英語をマスターした」という言葉は、恐れ多くて絶対に口にできません。
母語の日本語と英語の他にも2か国語の学習経験がありますが、それらについても、「私は永遠の学習者」というのが本音です。
外国語とはそういうものです。
上手くいかないことがあっても、それを当然だと受け取め、学習を続けた人だけが最後に良い思いをします。
がんばりましょう。