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ENGLISH LAB.の糸賀です。

英語はまだ初心者レベルだけど、これから英語の勉強を始めたいという方は、たくさんいらっしゃるはずです。

まずはTOEICから始める、という人も多いでしょう。

でも、長い間英語の勉強から遠ざかっていたため、「いったい何から始めればいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

本記事ではそんな方々のために、社会人が初心者レベルからTOEICの勉強を始める場合、まずやることは何か、勉強法の全体像、そしておすすめの参考書などをご紹介します。ぜひご覧ください。

本記事は次のような方々のためのものです
  • TOEICの勉強を始めたい社会人の方々
  • 英語はまだ初心者レベル
  • 長年英語学習から遠ざかっている
  • TOEICスコア500点未満
  • TOEIC600点を目指している

【英語初心者のTOEIC勉強法】まずやることは英文法

自宅でTOEICの勉強をしている英語初心者の社会人

勉強法の全体像、基本となる考え方についてご紹介します。

社会人で英語初心者レベルの方々が、TOEICの勉強を始める場合、まずやるべきことは英文法です。

これは英語初心者でTOEICの勉強をしたい人であれば共通です。

しかし、「英語初心者レベル」と言っても、さまざまなタイプの人がいます。

「大学受験のときに、文法は一生懸命勉強した」という人もいれば、「文法なんて完ぺきに忘れている」という人もいるはずです。

文法の習熟度に応じて、「どのレベルから文法の勉強を始めるか」と決めてください。

本当にゼロからなら中学英語の文法から始める

大げさではなく、本当に文法知識はゼロ、英文法なんて完ぺきに忘れたという方は、中学英文法の勉強から始めることをおすすめします。

何ら恥ずかしいことではなく、堂々と中学の基礎レベルから始めてください。

というのも、中学レベルの文法が本当に完ぺきに習得し、ある程度の単語や熟語の知識を頭の中に入れてしまえば、簡単なレベルの「読む・聞く・書く・話す」はできてしまうからです。

ですので、中学レベルに不安があるという場合には、ぜひ中学英文法から勉強を始めましょう。

Part5対策から始めるのが効果的

「中学レベルの英文法は大丈夫。でも、さすがに大学受験の英文法は忘れてしまっている。とはいえ、もう一度勉強し直せば何とか思い出すことができそう」というレベルであれば、まずやることはTOEICのPart5対策です。

Part5は、TOEICリーディングのうち、文法問題にあたる部分です。

リスニングも長文も、すべては正確な文法知識があってこそですので、ぜひPart5対策からスタートしましょう。

中学英文法から勉強しなおす人の場合は次のように進めてください。

  1. 中学英文法から勉強をスタート
  2. 1がある程度進んだら、高校英文法もサラッと復習する
  3. TOEICのPart5(文法・語法問題)の学習をスタート

私は自分のスクールで社会人の生徒さんだけでなく、中学生・高校生の生徒さんとも一緒に勉強しています。

ですので、実感としてわかるのですが、英文法のうち重要な部分の大半は中学英文法でカバーされているものの、高校英文法にも重要事項が含まれています。

ですので可能であれば、高校英文法も飛ばさずに、さほど時間をかけなくても結構ですので、ぜひ見直してください。

本当にサラッとみて、内容を思い出す程度で結構です。

文法が軌道に乗ったら次は単語

中学英文法から始めるにしても、TOEICのPart5から始めるにしても、英文法の学習がある程度まで進んだら、単語帳も文法と同時並行で進めていきましょう。

「ある程度」の目安は、もちろん人によりますが、「中学英文法と高校英文法の復習が終わったら単語帳を使い始める」を1つの目安にしていただければと思います。

文法学習と語彙力強化は、英語だけでなく、どの外国語を勉強するにしても根幹部分にあたります。

読む・聞く・書く・話すの全技能に関わるものですので、単語帳も文法とともに進めてください。

しばらくは文法と語彙だけでいい

英文法からはじめ、英文法の学習がある程度まで進んだら、次は語彙に進む。

しばらくはこの2つだけに絞って強化することをおすすめします。

本当に英語初心者でゼロから勉強する場合には、数ヶ月から半年は文法と語彙力強化に集中するのが良いです(文法だけは自信があるという人や、1日の学習時間をたくさん確保できるという人は、半年未満でも問題ありません)。

単調で面白みのない学習内容ですが、文法と語彙は今後の英語学習の基礎になります。

焦ることなくコツコツと進めていきましょう。

初心者レベルからスタートし、単語と文法がある程度進んで初めて、リスニングやPart7の長文問題のトレーニングを始めるのがおすすめです。

【英語初心者のTOEIC勉強法】基本的な考え方
  • まずやることは英文
  • 文法学習が軌道に乗ったら単語帳も同時に進めていく
  • 勉強開始からしばらくの期間は、文法と語彙力強化に集中する
  • リスニングや長文問題のトレーニングはあとからで良い

【英語初心者のTOEIC対策】おすすめの本や参考書

英語初心者向けTOEICおすすめ本を使って勉強法を実践する社会人

勉強法についての基本的な考えをご紹介したところで、次はおすすめの本や参考書のご紹介です。

ご自身のレベルに合わせて、どのレベルから始めるのが適切かを判断してください。

また、当然ですが、参考書は中身をきちんと見てから使い始めましょう。

ゼロから始めるなら中学英文法

「英語はきれいさっぱり忘れた。ゼロから始めたい」という方々なおすすめなのは、次の教材です。

中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく

高校英文法をひとつひとつわかりやすく

わかりやすく、見やすく、勉強が精神的な負担にならないよう設計されている教材です。

一番最初に使う教材としては、とても良いもので、特に英語への苦手意識が強い人には、非常に良いものだと思います。

TOEICのPart5対策

中学・高校レベルの英文法がある程度まで進んだら、次は本格的にTOEIC対策の問題集を使いはじめてください。

TOEICの文法・語法問題集といえば、こちらの教材がおすすめです。

でる1000問

こちらの問題集の中身を少し見て、「頑張ればなんとか解けそう」という場合には、でる1000問を使ってください。

その一方で、

  1. 中学・高校レベルの英文法を復習したくない
  2. 早くTOEIC対策の問題集に取り組みたい
  3. でも、英語に対する強い苦手意識はある

以上のような場合には、次の教材を閲覧してみてください。

中学英文法を復習しつつ、TOEICの準備を同時に行うことができます。

TOEIC L&Rテスト 文法問題はじめの400問 

TOEIC(R)テスト 中学英文法で600点!

TOEIC(R) L&Rテスト 英文法 ゼロからスコアが稼げるドリル

最初からでる1000問に取り組めればベストです。

ですが、それが難しいと感じる場合には、上記の3冊や、同じようなレベルの教材のなかから、ご自身のレベルに最も合うものを1つ選んで使ってください。

TOEICの単語帳

文法がある程度まで進んだら、単語帳も使い始めましょう。

キクタンシリーズの600がおすすめです。

キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE 600

もしキクタン600が難しいと感じる場合には、同じシリーズのキクタン500から入るのも良いと思います。

キクタンTOEIC(R) L&Rテスト SCORE 500

というわけで、キクタンがおすすめなのですが、キクタンが取り組みづらいと感じる人には、こちらがおすすめです。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ

定番中の定番ですし、覚えやすいようには上手く設計されています。

キクタンにするか、金フレや銀フレにするかは、ご自身で判断するのがベストです。

TOEIC全パート網羅型の問題集に取り組む

文法や単語帳の学習が進んだら、TOEIC受験前までに少し時間をかけて、TOEIC全パートを網羅する問題集にも取り組んでみてください。

TOEICの全体像を把握することは不可欠で、網羅型の問題集を活用するのがおすすめです。

文法知識や語彙力もかなり身についている段階ですので、リスニングや長文問題も、比較的すんなり取り組めるでしょう。

網羅型の問題集ですと、例えばこういった問題集になります。

ゼロからのTOEIC L&Rテスト600点 全パート講義

公式問題集に取り組むのも、もちろんありです。

ですが、解説がほとんどないため、TOEICを初心者レベルから始める場合には、解説が豊富な網羅型の問題集がやはりおすすめです。

まずは600点を目指す

TOEIC600点を目指して勉強を始める英語初心者

以上のような学習で、まずはTOEIC600点を目指します。

簡単なことではありませんが、600点で初心者レベルは卒業だと考えていただいて結構です。

ここでは、社会人の方を念頭に、英語初心者レベルからTOEIC600点までに意識すべきことをご紹介します。

隙間時間の活用

上述のとおり、600点到達は簡単ではありません。

お仕事をしながらの勉強であれば、なおさらです。

お忙しいことは重々承知ですが、社会人の方であれば、毎日2時間、できれば3時間の学習時間確保を目指してください。

毎日英語に取り組むことがポイントです。

お忙しい2時間の学習時間を確保するだけでも大変ですが、忙しくても 1日のうち数十分単位の隙間時間があるはずです。

その数十分単位の隙間時間を勉強に使えば、それだけで1時間は勉強できるはずです。

隙間時間がとうしてもなければ、早朝に学習時間を作ることをおすすめします。

私の生徒さんでも、早起きして単語を覚え、早朝に散歩をしながらシャドーイングをし、電車の中で文法問題集をアプリで解いている、という方がいらっしゃいます。

社会人はどうしても忙しい。まとまった学習時間を取ることは難しいはずです。

ですので、ぜひ隙間時間を活用してください。

単語帳とでる1000問は反復する

教材は一度取り組んで終わりではなく、何度も反復すると徐々に定着していきます。

そうだとわかっていても、教材を頻繁に変えてしまう人もいらっしゃるのが現実です。

反復をしないと教材を定着させる効果は激減してしまいますので、反復しましょう。

中学英文法と高校英文法の教材は3周、キクタンや金のフレーズなどの単語帳や、でる1000問はどんなに少なくても5周はしてください。

単語帳とでる1000問は、最低でも5周、できれば10周以上反復するのが望ましいです。

人間、このくらい反復しなければ、単語も文法も本当の意味で頭の中に定着しません。

本当に単調な勉強法なのですが、これをやり遂げるだけでも、英語力アップに大きな効果があります。

誰もができそうでできない、でもとても重要なことです。

ぜひ真剣に取り組んでみてください。

そう簡単にはいかないことを事前に知っておく

英語の勉強は、そう簡単にはいきません。

最初の 1ヶ月程ほどは学習のモチベーションがあるので勉強が続きますが、これが3ヶ月以上、半年以上となるとなかなか続けられる人はいません。

TOEICを受験してもスコアは上がらないと、誰だって落胆します。

そして、いつの間にか勉強をしなくなります。

挫折を防ぐために、「英語学習に挫折はつきもの、上手くいかないのが当然、右肩上がりなど英語学習ではあり得ないし、期待することがそもそも間違い」だということを知っておくと、少しだけラクになります。

私はTOEIC900点以上の生徒さんと日々一緒に勉強していますが、そのレベルにあっても「まだまだ勉強することは山ほどある」と生徒さん全員が考えています。

私も同じで、生涯英語学習者です。

英語学習は、いつまで経っても報われた感がない残酷なものだと、ぜひ知っておいてください。

自分で進める自信がない人はコーチングスクールに頼るのもあり

英語初心者でもTOEICの勉強を頑張る社会人

英語初心者も勉強法さえしっかりしていれば、独学で全く問題ありません。

ですが、もし「自分で勉強を進めていくのが不安」と感じるのであれば、コーチングスクールを利用するもの1つの手段です。

お金がかかるので慎重に考えるべきですが、投資に見合う対価が得られると思えるのであれば、コーチングスクールの利用も検討してみてください。

いずれにしても、まずやることは英文法、そして単語です。

まとめ

本記事のまとめです。

英語初心者向けTOEIC勉強法
  • まずやることは英文法
  • 英文法の学習がある程度進んだら単語も始める
  • まずは600点を目指す
  • 単語帳とでる1000問は5周以上、できれば10周以上反復する
  • 本当に効果的だと思えるなら、コーチングスクールを使うのもあり

皆さんと同じように、日本国内で英語の勉強をがんばっている人はたくさんいます。

今はTOEIC900点以上でも、皆さん最初から得意だったわけではなく、努力の積み上げでそこまでたどり着いています。

TOEICの学習も継続さえできれば、必ず伸びていきます。ぜひがんばってください!