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英語のスピーキング練習はしっかりできていますか?

この記事では、英語中・上級者が知っておきたいスピーキング練習法をご紹介します。

独学が難しいと考えられているスピーキングですが、1人でも練習することは可能です。

通訳訓練法を一般学習者向けにアレンジしたスピーキング強化法なのですが、このスピーキング練習法も学習者を選びます。

具体的には以下の条件を満たす学習者の方々です。

通訳訓練法に向く英語学習者
1. 大学受験レベルの文法知識をしっかりと押さえていること
2. TOEICスコア750~990点(最低でも700点以上)

それでは早速、独学でも上達する「中・上級者のためのスピーキング練習法」の手順を見ていきましょう。

英語中・上級者向けスピーキング練習法 - 上達のための7つのステップ

英語スピーキング勉強法

独学でもできるスピーキング練習法は複数ありますが、ここでは今すぐにできるトレーニング法をご紹介します。

以下、具体的な練習方法の手順です。

7つのステップ
1.  市販の英語教材(音源&日本語対訳付き)の中から、自分が読んで内容が理解できるレベルの英文を1つ用意する
2.  1の英文を精読する
3.  内容が十分理解できたら、10回する
4.  音源を聞きながら、10回シャドーイングをする
5.  日本語訳と本文の英語を照らし合わせる。そして、すべての日本語の文章を1文ずつ瞬時に英語のセンテンスに変換できるまで繰り返し練習する
6.  日本語訳だけをみて、スラスラ本文の英語に変換できるようになったら、本を閉じる。
7.  どんな内容であったかを思い出しながら、その内容を「英語で」第三者に説明するかのように話す(パラフレージング)

この通りにやるだけで結構です。この練習を最低でも1年は続けてください。

スクールに通わなくても1年間この練習を続ければ、「英語が話せるようになっている自分」に驚くはずです。

中・上級者が独学でスピーキング練習をする際の注意点

このスピーキング練習法は独学ででき効果も素晴らしいのですが、いくつか注意すべき点がありますので、以下で補足説明をしていきます。

教材について

ニュースでもNHKの英会話教材でも何でも良いのですが、音源の長さが1~2分程度のものがベストです。

上級者(TOEIC900以上)は、2分くらいのものを使うといいでしょう。

そして、ご自宅にある市販の教材のうち、自分が興味を持てる内容のものを選んで練習しましょう。

やはり内容がつまらないと、人間やる気が出てこないものです。

「精読」について

ここは時間をかけます。

単語や文法で理解できないところが無いことを必ず確認してください。

知らない単語があれば、その場で覚え、文法構造がわからなければ、時間をかけてしっかりと読み取りましょう。

「単語も文法も難しすぎる」という場合には、もう1つ下のレベルの教材を使用して練習することをお勧めします。

「読んで理解できる教材」であるということが非常に重要です。

「音読」と「シャドーイング」

精読をした後は、音読・シャドーイングともに最低でも10回ずつやりましょう。

内容を覚えてしまっても全く構いません。

シャドーイングについてはこちらの記事もぜひ参考になさってください。

「日本語→英語への変換」

精読・音読・シャドーイングを経て英文に慣れたところで、日本語訳を見ながら瞬時に英語にするトレーニングをします。

上記7つのステップの5番目です。

「英文を見て日本語に訳す」のではなく「日本語訳を見て瞬時にそれに対応する英文に変換する」ことができるまで、時間をかけてじっくり取り組んでください。

ここがポイントです。ここを飛ばしたら意味がなくなります。

どうかここはしっかり読んでください。

なぜ「日本語→英語」の変換トレーニングが必要なのか

日本の英語学習者は、英文や英語の音源を「読んで、聴いて内容を理解する(インプット)」ことが目標になっています。

TOEICがその典型です。簡単に言えば「英語→日本語」に変換する練習ばかりやっているわけです。

しかし、英語を話すときに試されているのは、瞬間的な「日本語→英語」の変換能力なのです。

つまり、大半の英語学習者の学習方法は「話す(アウトプット)ための学習法」になっていないのです。

日本の英語学習
英語を読んで(または聴いて)内容の理解度を試すだけ(インプット重視)
実際に英語を話すときに必要となる能力
思考した内容(もちろんベースは日本語)を、頭の中で瞬時に英語に変換する力(インプット前提のアウトプット)

日本で育った以上、私たちは日本語をベースに思考します。英語を話すときも、日本語に縛られています。

日本で生まれ育ち、帰国子女でもなく留学経験もない私たちが英語を話すためには、この「日→英」変換練習を膨大な量、尋常でない量こなしていくしかないのです。

「パラフレージング」

上記7つの最後のステップです。「パラフレージング」とは言い換えのことです。

どんな内容であったかを思い出しながら、それを「英語で」自分の言葉に言い換えてブツブツ喋ってみるのです。

練習相手を必要としない「独り言英会話」です。

ここは、20回以上は練習しましょう。1回につき2分くらいかかるはずです。

文章の内容が思い出せない場合には、教材をもう一度開いて内容をチラ見しても結構です。

または、どんな内容だったかについて軽くメモをとってみるのもおすすめです。

そして、今度はそのメモを見ながら、誰かに話かけるつもりで話してみましょう。

パラフレージング(言い換え)のトレーニングが上手くできない場合

パラフレージングは非常に効果的な練習法ですが、この言い換えが英語上級者にとってもなかなか難しいのです。

内容を思い出しながら一人で自分の言葉に言い換えてスピーキングするという練習法は、上級者でも始めのうちは大きく戸惑います。

しかし、パラフレージング(言い換え)こそ英語中級者が上級者に、上級者が超上級者になるための鍵となる練習です。

そこで、言い換えの練習がなかなか上手くできない場合の対処法、練習をする際のヒントをお伝えします。

それは「リプロセシング」「リライティング」です。

自分の言葉に言い換えができないという方は、こちらを参考にして言い換えの練習をしてみてください。

スピーキング上達の鍵となる言い換え練習①  - リプロセシング

それでは、リプロセシングとリライティングとは、具体的にどういった言い換え練習法なのか見ていきましょう。

まずはリプロセシングです。

「リプロセシング」とはどんな言い換え?

「リプロセシング」とは、言葉を再加工することです。

英語を話すとき直訳にこだわらず、自分が英語に変換しやすいよう言葉を加工するのです。

例を使って考えていきましょう。

あなたはこの内容を英語で、外国人に説明しなければならないとします。

女性専用車両について
1. 日本の多くの路線では、女性専用車両が導入されている
2. 女性専用車両を取り入れているのは、日本だけではない
3. 電車や地下鉄での痴漢行為は、多くの都市で問題になっている

この内容をどう英語で説明するか。

スピーキングなので考えている時間はなく、その場で「瞬時に」反応しなくてはなりません。

1. Many train lines in Japan have introduced women-only train cars
2. Japan isn't the only country that has started women-only cars
3. Groping on trains and subways is a problem in many cities

もし、こんな感じで表現できれば、間違いなくネイティブにも通じるでしょう。

しかし、こういった表現は「パッと」「瞬時に」出てこないかもしれません。

上の例で言えば、1は言えたとしても、2で大半の人は詰まるはずです。

2. 女性専用車両を取り入れているのは、日本だけではない

多くの英語学習者にとっては、簡単なようで瞬時には出てこない表現です。

また、3の「痴漢行為」です。「grope」という単語を知っている人は上級者でもなかなかいません。

「直訳を知らないときにどう同じ内容を表現するか」がスピーキングでは非常に重要になってきます。

「1つの内容を嚙み砕いて別の言い回しにする力」です。

ポイントは「直訳しようとしないこと」です。

「いま自分が持っている英語の知識だけでどう表現するか」考えるのです。

「日本だけではない」?

具体的にどういうことなのか、もう一度例文を見て考えてみましょう。

2. 女性専用車両を取り入れているのは、日本だけではない
3. 電車や地下鉄での痴漢行為は、多くの都市で問題になっている

2の

女性専用車両を取り入れているのは、日本だけではない

というのは、裏を返せば

日本やいくつかの他の国が、女性専用車両を始めている

ということです。つまり

Japan isn't the only country that has started women-only cars

Japan and some other countries have started women-only cars

と言っても十分に通じます。

「痴漢行為」は、どういう表現する?

次に、3の「痴漢行為」はどう表現するか?「grope」という単語は知らないとして他にどう表現するか。

ここでも言葉を自分が英語にしやすい形に加工します。

例えば、

痴漢 ≒ 女性に触ること

と考えて、

Touching women on trains and subways is a problem in many cities

と表現しても、中学高校の英作文レベルですが、意図は十分に通じるでしょう。

「表現がつたない」「ネイティブ的な言い回しからかけ離れている」等々、批判はあるでしょう。

しかし、「自分が言いたいことを、瞬時に、いま自分が持っている知識を駆使して相手に伝える」ことが肝心な会話においては、通じればよいのです。

このように直訳にこだわらず、自分が英語に変換しやすいよう言葉を加工して言い換えることが「リプロセシング」です。

スピーキング上達の鍵となる言い換え練習②  - リライティング

言い換えのコツ2つ目は「リライティング」です。

リライティングとは、文字通り「書き直すこと」です。

1つの文章を元に主語を無理やり変えて表現するトレーニングです。例えば、こんな文章があったとします。

スティーブ・ジョブズという男性が2007年に最初のiPhoneを発表した

この文章を「主語が異なる3パターンの文章」で言い表してください。

まず、1つ目の文章です。主語は「iPhone」にします。

The first iPhone was announced by a man named Steve Jobs in 2007.

2つ目は、「男性」を主語にします。

A man named Steve Jobs announced the first iPhone in 2007.

3つ目は「it」から始まる文章にしてください。高校で習ういわゆる「強調構文」で作ります。

It was in 2007 that a man named Steve Jobs announced the first iPhone.

このように主語を無理やり変えて同じ内容を言い表すトレーニングリライティングです。

これも立派なパラフレージング(言い換え)の練習をする際の大きなヒントになります。

リプロセシングやリライティングが瞬時にできるレベルであれば、瞬発力が問われるスピーキングも徐々に対応できてくるはずです。

練習法が正しければスピーキングは国内でも上達する

「ネイティブとおしゃべりするだけでは伸びない」とお悩みの方は、ご紹介した練習法に最低1年間取り組んでみてください。

文法の基礎がしっかりできている人が真剣にこの学習法に取り組めば、確実にスピーキングが上達し、それまでとは全く異なる風景が見えてくるはずです。

正しい練習法で取り組めば、英語中・上級者が日本国内でスピーキングを上達させることは十分に可能です。

上記の練習方法をぜひ一度試してみてください。