「英文を書くと、どうしても日本人英語になってしまう」
そんな悩みを持つ方は、意外に多いようです。
でも大丈夫。日本国内でもライティングが上達する学習法をご紹介します。
目次
「英文を書いても、日本人っぽい英語になってしまう」
私は都内でビジネスパーソンのための英語スピーキング強化ジム「ENGLISH Lab.」を運営しています。
本記事は次のような学習者の方に向けて書いています。
・仕事で英文を書く機会がある
・英文の読解には全く困らない(← 絶対条件です)
・英文を正確に読解できるが、自分で書くと日本人英語になる
それでは、見ていきましょう!
ライティング上達は「模倣」から始まる
先日、とある学者の方が
「英語で論文を書いたけど、いつ書いても日本人っぽい英語になる」
というツイートをされていました。
何人か英語で論文や文書を作成する立場にある人に聞いていると、似たような悩みを持っていることがわかりました。
そこで今回は、私が取り組んだライティング強化法をご紹介します。
地味でかなりキツく、時間もかかりますが、効果はあります。
やることはきわめて単純。良質な英文の徹底模倣です。
まず好きな洋書(英文)と、その翻訳書(日本語訳)を用意する
あくまで私が取り組んだ方法ですが、まず好きな洋書と、日本で出版されたその翻訳書を用意します。
例えば、↓の2冊は洋書と、その翻訳版(日本語)です。
「書籍購入はお金がかかるので嫌だ」という方は、とにかくネイティブが執筆した英文とその日本語訳を用意してください。
普通の英語学習者向けの参考書であれば、英文とその日本語訳は必ずついていますよね。
それで結構です。
「日本語版」を読んで、1文ずつ英語にしていく
具体的な手順は、以下の通りです。
2. どこでもいいので、2, 3ページ選ぶ
3. それらのページの日本語を、最初から1文ずつ自力で英訳していく
4. 3で自分が英訳した箇所の、英文(洋書の原文)を確認する
5. 自分が書いた英語が、洋書の原文とどう違っているのかを比較し、日本語話者の発想と英語話者の発想の違いを理解する
6. 該当箇所の英文を丁寧に読解し、すべて暗記する(まずは読解、その後に暗記です)
7. もう一度上記2に戻り、同じ箇所の日本語を見て、スラスラ洋書の英文を書けるまで練習する(最低10回反復)
8. スラスラ書けるようになったら、次の2, 3ページに進み、上記1~7と同じ手順で取り組む
「日本語を英語に」変換していくことがポイントです。
洋書を読んで理解できることは基本ですが、それだけで英文が書けるという訳ではありません。
自分が翻訳者になったつもりで、日本語を英語にしていきましょう。
洋書の日本語版は、言うまでもなく英→日の翻訳書なので、基本的には英文に対応する和訳が書いてあります。
英単語を覚え、文法や語法を覚え、長文が読めるからといって、良い英文が書ける訳ではありません。
良い英文を完コピするつもりで徹底的に模倣しましょう。
模倣なしに、クリエイティビティは生まれません。
まずはインプット、その後にアウトプット
上記の手順で、まずは良い英文を徹底的にインプットしましょう。
そして、それを自分の力だけでアウトプットできるようにしましょう。
「まずインプット、その後にアウトプット」の順序は、どの言語でも同じです。
言語に限らず、どの学科・学問でも同じでしょう。
インプットなしにアウトプットに挑むのは、九九を覚えずに3桁、4桁の掛け算に挑戦するくらい無謀なことです。
暗記や模倣といった基礎を大切にしましょう。