大学入学共通テスト、英語リスニング対策シリーズ第5弾です。
今回は第5問の構成や解き方のコツをご紹介します。
きちんとリスニング対策をすれば8割以上は取れる大問です。ぜひご覧ください。
目次
第5問は講義の聞き取り-長いが難しい訳ではない
大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)リスニングの第5問は第4問より音声がさらに長くなります。
しかし十分に対策可能で、恐れる必要はありません。以下、第5問の構成・特徴です。
- 1つのテーマについての講義音声
- 2021年は幸福論、2022年はギグワークについての講義
- 音声が流れる前に状況(日本語)とワークシート(英語)を読む時間が与えられる
- 問題音声が流れるのは1回
- 第5問は第4問よりさらに音声が長い
- 音声を読み上げるスピードは決して速くない
- 配点は2021年・2022年ともに15点
- テクニックだけでは解けないが、対策をすれば8割以上取れる
- 音声が流れる前にワークシートを読解しておくことが非常に重要
第5問はあるテーマについての講義音声です。
長い音声なのでリスニングに苦手意識を持つ受験生はここで心が折れるかもしれません。
たしかに大問5はテクニックのみで高得点を取ることは難しいでしょう。
ですが、日頃からリスニング対策をしておけば8割以上、人によってはほぼ満点を取ることができます。
きちんと勉強すれば8割以上は取れる
日々の勉強はシャドーイングです。第5問で8割以上取るためには、日々のシャドーイングは大前提です。
シャドーイングについては第2問の記事と第3問の記事に書きました。また、こちらの解説記事もぜひご覧ください。
シャドーイングを私が言ったとおりに日常の学習の一部としてこなした受験生は模試での偏差値が15程度上昇しました。
共通テストが初めて実施された2021年、多くの受験生はリスニング対策で苦戦したと思いますが、私の生徒はシャドーイングを学習に取り入れ、万全のリスニング対策をすることができました。
当時、第5問のような長い音声のリスニング経験がない男子生徒は、リスニング対策を開始したばかりの時期は、模擬問題を解いても完全にお手上げ状態でした。
しかし、地道にシャドーイングをしていった結果、第5問の模擬問題で8割~満点をコンスタントに取るようになりました。
地道なリスニング対策の結果、落ち着いて共通テストを受験することができ、彼は第1志望の国立大学に合格しています。
リスニング第5問で8割以上取るためのコツ・やり方
シャドーイングで日々のリスニング対策をすることは前提とし、そのうえで第5問のコツや解き方をご紹介します。
次の2つができれば、大問5は8割以上取れます。
- 第5問が始まる前に時間が与えられるので「状況」と「ワークシート」の内容を把握する
- 音声が流れている間に「ワークシート」上の空欄を埋めていく
ワークシートの読解がカギ
第5問の講義音声は、ワークシートに沿って流れます。つまり、ワークシートの上から書かれている順に話は進んでいきます。少なくとも2021年と2022年はそうでした。
2022年の問題で言えば、「ギグワークとは何か」→「ギグワークの利点」→「ギグワークの拡大」の順に音声は流れていきました。
ですので、音声が流れる前に与えられる時間を使って「ワークシート」を読んでおけば、少なくとも「どのような内容を」「どの順番で話すのか」が理解できます。
長い音声だからといって恐れる必要はまったくありません。
音声を聞きながらワークシート上の空欄を埋めていく
問28~31はワークシートの空欄を埋める設問です。
ここは音声が終わってから埋めると正答率が落ちやすいので、問28~31は音声を聞きながら埋めていきましょう。
問題を先読みする時間があるのであれば、問27よりまずは問28~31を読んでおきます。2022年もそれがきちんとできた受験生であれば、第5問の正答率はかなり高かったはずです。
第5問の講義音声は、確かに長いことは長いのですが、音声スピードはゆっくりです。リスニングの学習に慣れている受験生であれば、長さの割に聞き取りやすいと感じるはずです。
そのため「状況」と「ワークシート」の内容をきちんと把握しておけば、十分に8割以上は取れる問題です。万全の対策をしてきた受験生によっては満点も狙えます。
まとめ
共通テスト英語リスニング第5問の傾向・対策のまとめです。
- 音声は長い
- スピードは遅め
- ワークシートに書かれている順に音声が流れる
- 日々の勉強法はシャドーイング
- 第28~31のワークシート穴埋め問題は音声を聞きながら埋める
共通テストのリスニングに関する基本情報や大問別の対策については、こちらの記事もぜひご覧ください。
日々のリスニング対策とワークシートの読解ができれば第5問は高得点が狙える問題です。
「音声が長い=難しい」と思い込んではいけません。問題を過剰にリスペクトしないようにしましょう。