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ENGLISH LAB.の糸賀です。

英語上級者向けスクールを運営してきて、かなりの年数が経ちました。

この間、多くの受講生の皆さんと一緒に勉強してきました。

立場上、「英語上級者向けスクールは受講生に対し、どのようなサービスを提供すべきか」について、考える機会も多くあります。

今回の記事は、英語上級者に対してスクールがすべきことについて、私なりの考えをご紹介します。

英語上級者向けスクールは少ないけれど、ある

英語上級者向けスクールの役割について、スクール運営者がご紹介します。

異論があることは承知ですが、本記事における「英語上級者」とは、TOEIC800~990点の学習者を指します。

そういった「英語上級者向けのスクールはあるのか」についてですが、一応あります。

私が運営しているENGLISH LAB.は、そういったスクールです。

  • TOEIC800~990点
  • 資格試験では、ある程度の結果は残せる
  • でも、仕事などで要求されるレベルを考えると、自分の英語力に物足りなさを感じている
  • さらなる勉強の必要性を感じているが、どのような勉強を進めていけば良いか、よくわからない

今までの経験上、英語上級者向けスクールを探すのは、だいたい以上のような方々が多い印象です。

【英語上級者向けスクールの役割】1人でずっと使える勉強法を伝えること

英語上級者向けスクールの役割について、スクール運営者がご紹介します。

英語上級者向けスクールがすべきことは、受講生に対して、スクールに頼ることなく一人でもできて、ずっと使える勉強法をお伝えすることだと、私は考えています。

この「勉強法」には、一人でできるスピーキング強化法も含まれます。

受講期間中だけ普段より英語を勉強して得られる成果というのは、たかだか知れています。

せいぜい「VERSANTの点数が上がった」とか、「TOEICスコアが〇点アップ!」とか、「英検〇級に〇ヶ月で合格した」とか、そのレベルのものです。

短期間で得られる成果とは、結局のところその程度であり、大したものではありません。

表面上のスコアが十分でも、求められる英語力によっては、外国語の勉強は続いていきます。

学習法を確立して「スクール通い」を卒業してもらう

例えば、外資系企業で仕事をする上で英語がどうしても必要、現在のレベルでは不十分という人がいるとします。

こういった立場の人と、日々接していますが、このレベルの人たちが仕事で求められている英語力は、TOEICやVERSANTで〇点を取れば解消する、という低い水準のものではありません。

彼らが業務上要求されている英語力は、少なくとも年単位で英語学習をがんばってもらわないと、絶対に到達不可能なレベルのものです。

かと言って、年単位で英語スクールに通うのは、経済的な負担が大きすぎます。

ですから、特に英語上級者の場合、まずはスピーキングを含めた勉強法を習得・確立してもらうことが何より重要で、初級者や中級者とは対応が異なります。

学習法を習得しさえすれば、あとは自走していくのみですが、やり方にはコツがあり、この学習法の習得が最も難しい部分なのでしょう。

多くの英語上級者は壁にぶつかり伸び悩む

英語上級者向けスクールの役割について、スクール運営者がご紹介します。

生徒さんの中には、英語が得意な方がたくさんいます。

ご自分では「いや、全然です」と謙遜されますが、正直「自分より英語上手いな、すごいな」と思う受講生の方々も、たまにいます。

ただ、そういった方々が、いまだにスクール通いをしているということは、自分が業務を行うのに必要な英語力が不十分だと感じていて、かつ、お金がかからない英語学習法を確立していないということなのだと思います。

上級者になるほど英語学習に終わりがないことに気が付く

TOEICで900点を取ったり英検1級を取れば、英語はペラペラというのは、神話です。

そのレベルに到達した人は、確かに英語上級者ではあります。

しかし、このレベルに到達して初めて「英検1級ってこの程度のものなのか。英語学習はまだまだ続きそう、ひょっとすると終わりがないかも」という事実に気が付きます。

英語学習者の大半は「上級者になった後の勉強法」がわからない

そして、せっかく英語上級者と言えるレベルにまで到達したのに、またスクールを探し始めます。

英語に困るたびにスクールを探していては、お金がもったいない。一体いくら投資すれば良いのか。

自己投資すべきものは英語だけではないはずです。経済的にきついという人が大半でしょう。

ですので、まずは英語学習法を習得・確立すべき、というのが私の考えです。

そして、そのお手伝いをするのが、英語上級者向けスクールの役割だと思います。

受講生の皆さんには、コース終了後にどのように学習を進めていくのか、ということまで決めて頂いています。その部分が最も重要だからです。

コース期間はあくまで学習法を確立する期間であり、学習法を確立した後は自分で年単位の時間をかけて、英語力を鍛える、ということを実践していただいています。

英語上級者がぶつかる壁や伸び悩み、英語上級者向けの学習法については、こちらの記事もぜひご覧ください。

市販の英語教材や本も英語上級者向けにアレンジ可能

英語上級者向けスクールの役割について、スクール運営者がご紹介します。

多くの人が「勉強法を確立すべきと言っても、教材はどうするのか?」という疑問を抱くはずです。

英語上級者が使う教材は、市販の英語教材や本がベストです。スクールが自前で用意する教材など不要です。

というより、市販の英語教材のほうが、質も量もハイレベルというのが私の感想です。

まとめ

本記事のまとめです。

まとめ
  • 英語上級者向けスクールの役割は、1人でも続けられる勉強法を伝えること
  • 英語上級者は学習法を確立して、スクール通いを卒業する
  • 教材は、市販の英語教材がベスト
  • 英語学習は年単位で続けることが大前提

勉強法を確立し、年単位で勉強を続けた生徒さんの記事も、ぜひ参考にしてください。

VERSANTの点数が上がっただけですが、上がり方にすごいものがありました。

英語だけでなく、外国語は本当に難しく、根気が要りますね。

打ちのめされることも数多くあるでしょうが、めげずにがんばりましょう。