ENGLISH LAB.の糸賀です。
私はこれまで自分が運営するスクールで、TOEIC800~990点まで、5点刻みで全てのスコア取得者の方にお会いし、一緒に勉強してきました。
本記事では、TOEIC910点のレベル、就活や転職で使えるかどうか、910点からの勉強法はどうすべきかについてご紹介します。
ぜひご覧ください。
目次
【TOEIC910点のレベル】ほぼ英検1級に合格レベル
私は、これまでさまざまなスコアの方と一緒に勉強してきました。
中には、TOEICスコアが910点という生徒さんもいらっしゃいます。
TOEIC910点の生徒さんに、TOEIC以外の英語試験の受験歴について尋ねると、多くの方が英検1級にも合格していました。
TOEIC910点取得者の、英検1級合格率は高く、TOEIC910点は英検1級合格可能レベルだと言っても良いと思います。
ですが、TOEIC910点取得者の全員が英検1級にも合格していた、というわけではありません。
英検1級は特に語彙が難しいですし、TOEICと違って面接も対策が必要です。
ですので、経験上、私が感じているTOEIC910点のレベルは、以下のとおりです。
- TOEIC910点取得者の多くが英検1級にも合格していた
- ただし、全員ではない
- とはいえ、TOEIC910点と英検1級合格の一致率は高い
「TOEIC910点≒英検1級合格可能レベル」だと言ってよいでしょう。
TOEIC910点|普通は就活や転職で困らない
TOEIC910点を取得していれば、就活や転職で困ることはないでしょう。
特に、就職活動をしている学生さんの場合、TOEIC910点で「英語力が低い」と判断する企業は、さすがに無いと思います。
あったとしても特殊な企業や、特殊なお仕事だと思います。
転職の場合も、TOEIC910点を取得していれば、スコアの面で困ることはないはずです。
ただ、転職先が「話せるのかどうか」を重視する企業であれば、TOEIC910点は「話せる」保証にはならない(というより試験の性質上、TOEIC満点でも「話せる」保証にはならない)ため、別の注意が必要です。
いずれにしても、就職活動でも転職活動でも、TOEIC910点を持っていれば、スコアの面では何も問題ないはずです。
「英語圏での長期滞在経験なしで、TOEIC910点」はすごい
英語圏での長期滞在経験なしでTOEIC910点を取得できるのは、すごいことです。
日本で英語教育を受けたにもかかわらず、これだけ取れるのは、素直に誇るべきことだと思います。
これまでお会いしてきたTOEIC910点前後の方は、情報処理能力がとても高く、才能を感じる方々ばかりでした。
英語だけでなく、仕事などご自身の専門分野においても優秀なのでしょう。
一般財団法人「国際ビジネスコミュニケーション協会」の、公開テスト平均スコア・スコア分布一覧によると、TOEIC895点以上の割合は、わずか4.2%しかいません。
TOEIC受験者のうち、895点以上の割合はわずか4.2%、910点となるとさらに少なくなるわけで、おそらく4%未満のはずです。
これで「すごくない」はずはありません。
ただし、「TOEIC910点だからスピーキングも得意、英語が話せる」かというと、必ずしもそうではありません。
ここは注意が必要です。「海外長期滞在経験があるTOEIC910点」の人とは、この点が違います。
特に、次のような「日本国内での純粋努力型の英語学習者」(私もその1人です)は、TOEICハイスコアを取得してからの英語学習が非常に重要になってきます。
- 英語圏での長期滞在経験がない
- 日本国内で中学生から英語の勉強を始めて、努力を重ねて910点に到達した
- 留学経験があっても1年程度の語学留学
- 海外長期滞在経験はあるが、社会人になってから
上記のような場合には、TOEIC910点からは、これまでとは異なる学習法を採用すべきです。
TOEIC910点からが本当の英語学習
「日本国内で努力し、TOEICハイスコアを取得した。でも、その後の学習法がわからない」という方は、たくさんいらっしゃいます。
ここではTOEIC高得点者におすすめの学習法をご紹介します。
910点からのスピーキング学習法
910点もスコアがあれば、TOEICの受験はもう必要ありません。
ぜひ別の勉強法を採用してください。特に、スピーキングです。
オンライン英会話なども、もちろん良い学習法ではあります。
ですが、1人で行うスピーキング自主トレとして、次の3つの記事でご紹介している勉強法にも取り組んでみてください。
私はいつも自分の生徒さんたちにもお伝えしていますが、市販教材を使って英語のスピーキングを鍛えることは十分に可能です。
特に、言い換えスキルは、スピーキングにおいてとても重要です。
ぜひご覧ください。
リスニングも教材を変える
スピーキングの自主トレだけでなく、リスニング学習にも工夫が必要です。
TOEICのリスニング問題は、ナレーターが不自然なほどクリアに英語を話しますが、実際の会話ではそうはいきません。
リスニングは、試験のような音声ではなく、英語ネイティブが普段のスピードで話す教材を使ってください。
具体的には、CNN ENGLISH EXPRESS、VOAニュース、インタビューであれば、ENGLISH JOURNAL BOOKなどがおすすめです。
シャドーイングなどのトレーニングを地道に繰り返していきましょう。
TOEICハイスコアの方であれば、シャドーイング経験者が多いはずですが、こちらの記事もぜひご覧ください。
まとめ
本記事のまとめです。
- TOEIC910点は英検1級に合格可能なレベル
- 就活や転職で困ることは、非常に考えにくい
- 「英語圏での長期滞在経験なしなのに、TOEIC910点」はすごい
- 「TOEIC910点=英語が話せる」ではない
- スピーキングやリスニングの学習は、新たな取り組みが必要
日本国内での学習のみでTOEIC910点を取得することは至難の業です。取得できたのであれば、十分誇るべきスコアです。
とはいえ、国内でのみ学習した場合、スピーキングやリスニングは、まだまだ強化する余地があります。
こちらは、TOEIC高得点を取得後、これまでとは異なる学習法を取り入れた生徒さんの事例です。
英語学習はここからが本番です。根気強くがんばってください!