ENGLISH LAB.の糸賀です。
最近、TOEICの最高スコアが930点の人と、偶然にも立て続けにお話しする機会がありました。
930点は微妙な点数で、更なる高得点を目指してTOEICの勉強を続けるべきかどうか、迷う人が多い点数です。
また、ここからの学習法についても、迷うことが多い点数かと思います。
本記事では、TOEIC930点のスコアのレベル、その後の学習法や、学習を続ける上での注意点などについてご紹介します。
目次
TOEIC930点のレベルは英検1級程度
TOEIC930点のレベルは、だいたい英検1級合格レベルというのが私の意見です。
これまで多くの生徒さんと接してきました。
その中で、TOEICと英検の両方を受験した人にお話を伺うと、TOEIC930点を持っている人は、だいたい英検1級に合格しています。
これが800点台後半ですと、英検1級合格率がグッと下がります。
もちろん、英検1級は4技能の試験ですし、語彙問題もハイレベルで、種類が大きく異なるテストです。
ですが、TOEIC930点の人が、ある程度準備をすれば英検1級にも合格するというのは、大きく間違ってはいないはずです。
930点はすごい、でもここが本当のスタート地点
このように、TOEIC930点は英検1級に匹敵するレベルで、すごい点数です。
ですが、帰国子女でもなければ、TOEICで930点を取れたとしても、スピーキングには苦手意識が強く、リスニングもまだまだ、というのが実情です。
ここからが本当の意味での英語学習のスタートだと思います。
TOEIC930点を取ってからの学習法&注意点
TOEIC930点を取った学習者は、その後はどのような勉強をすればよいのか。
具体的な学習法(特にスピーキングとリスニング)や注意点についてご紹介します。
TOEICのための勉強はやめる
まず、930点を取ったら、TOEICのための勉強はやめるべきです。
これ以上、点数を伸ばしても、特に意味はありません。
930点を取る実力があり、かつ、この先もさらに英語学習を続けようとする人は、本当に高い英語力が必要とされる立場にいる人か、そういった立場を目指している人です。
TOEICに取り組んでも、もうこれ以上得るものはありませんので、TOEICの勉強はひとまずこれで終わりにしましょう。
スピーキングやリスニングを鍛える学習法を本格的に始める
では、具体的にどのような学習を始めるべきなのか。
まずは、スピーキングの強化を本格的に始めることをお勧めします。
スピーキングは、市販教材を使って伸ばすことができます。
以下の2つの記事で紹介している「パラフレージング」は、スピーキング強化にとって重要なトレーニング法です。
ぜひ参考になさってください。
「パラフレージング」とは「言い換え」のことですが、この言い換え力を強化することが、TOEIC930点からのスピーキング力アップにはとても重要です。
こちらの記事も、ぜひご覧ください。
使う教材のレベルを変える
学習法にも関連することですが、使う教材のレベルを上げましょう。
TOEIC930点をお持ちの人であれば、TOEICレベルの教材は、もう使用すべきではありません。
特に、TOEICのリスニングは非常に簡単で、現実にはあり得ないようなクリアな音声です。
このレベルの音声を使って勉強していては、伸びるものも伸びません。
リスニング力を上げるためには、シャドーイングが基本ですが、使う教材は、ENGLISH JOURNAL BOOK、CNN ENGLISH EXPRESS、VOAニュースフラッシュのような、ハイレベルな市販教材がおすすめです。
生の音声を収録した教材を使って、TOEICより数段上のリスニング力を目指しましょう。
こちらの記事に、上級者にとっての教材選びの重要性や、シャドーイングについてご紹介しています。
ぜひ参考になさってください。
まとめ
本記事のまとめです。
- TOEIC930点は英検1級合格レベル
- TOEIC930点からが英語学習の本当のスタート
- TOEICのための勉強はしない
- 市販教材を使い、パラフレージングでスピーキングを強化する
- 使う教材のレベルを上げる
TOEIC930点は立派な点数ですが、ここからが本当の勝負です。
さらなるレベルアップのために、まずは学習法の確立を目指しましょう!