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早稲田理工の英語の過去問2年分を解きました。

「鬼の難易度」で事前の対策は必須です。

本記事では各大問の配点予想、解く順番や解き方などをご紹介します。

【難易度】最も難しい英語入試問題の1つで対策必須

早稲田大学理工学部の英語入試の過去問3年分を解いてみました。難易度や配点予想、解き方や解く順番などの対策をご紹介します。

過去問シリーズ第9弾は、早稲田大学の基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部(以下「理工学部」「理工」と総称)の英語です。

早稲田理工の英語は日本一を争う高い難易度で有名です。

2022年と2021年の過去問を赤本を使い、きちんと時間を測って解きました。

 

年度 正答数 / 問題数 かかった時間 / 制限時間
2022年 46問 / 53問 76分16秒 / 90分
2021年 47問 / 53問 88分21秒 / 90分

2021年の問題は大問5でかなり落としたものの、自分で言うのも何ですが驚異の正答率、よくこんなに正解できたなと思います。

2022年は実験的に大問2と大問3の問題を読まずに解き、全体的にも早く解くことを意識しました。

結果、大問2と3の正答率は下がりました。

英語の先生でも早稲田理工の問題ならこの程度です。

早稲田理工の英語は難しすぎる

紛れもなくあらゆる大学受験の英語入試問題のなかで最高峰の難易度です。

「日本一難しい」といっても言い過ぎではありません。

受験生が気の毒になるような高難易度ですが早稲田の理工に入りたければ避けて通れない道です。

ただ、たしかに難易度は極めて高いのですが、合格に必要な点数さえ取ればいいのでビビる必要はありません。

合格に必要な点数、各大問の配点予想などを押さえ、そのうえで時間配分を含めた対策を立てておきましょう。

【目標点】合格には何割必要?

まず目標点を決める必要があります。

早稲田大学理工学部は過去数年分の合格最低点を見ると、学科により差はありますが、だいたい6割前後です。

ですので、他科目の出来にもよりますが合格するためには英語で6割以上取りたいところです。

もちろんこの数字は人によって変動します。

他科目で高得点が取れるのであれば5割以上かもしれませんし、他科目がダメなら7割必要になるかもしれません。

ですが、6割以上というのが1つの目安になるでしょう。

120点満点の早稲田理工の英語では72点必要ということになります。

早稲田理工の場合、英語で6割取るためには問題構成を知るだけでなくある程度大問ごとの配点目安を知っておく必要があります。

各大問の配点予想

とはいえ各大問の配点など早稲田大学は公表していなので、個人の予想であることをお断りしておきます。

まず、早稲田理工英語の問題構成です。

早稲田理工英語の問題構成
  • 大問1のⅠ(9問):長文読解問題
  • 大問1のⅡ(3問):長文読解問題
  • 大問1のⅢ(3問):長文読解問題
  • 大問2(5問):語句整序問題
  • 大問3のA(6問):空所補充問題
  • 大問3のB(2問):文整序と段落整序問題
  • 大問4のA(5問):読解問題
  • 大問4のB(5問):読解問題
  • 大問5(15問):語彙問題

続いて予想配点です。

早稲田理工英語の予想配点(120点満点)
  • 大問1のⅠ(9問×3点):27点
  • 大問1のⅡ(3問×3点):9点
  • 大問1のⅢ(3問×3点):9点(大問1:計45点)
  • 大問2(5問×4点):20点(大問2:計20点)
  • 大問3のA(6問×2点):12点
  • 大問3のB(2問×4点):8点(大問3:計20点)
  • 大問4のA(5問×2点):10点
  • 大問4のB(5問×2点):10点(大問4:計20点)
  • 大問5(15問×1点):15点(大問5:計15点)

繰り返しになりますが早稲田大学が公表したものではなく個人の予想ですので、それを考慮に入れて参考にしてください。

例えば、仮に大問5の配点が1問2点で計30点、大問1の配点が1問2点で計30点だとしても計算上は合計120点になります。

どの配点予想を信じるかはその人次第ですが、私は上記のような配点だと予想しています。

この予想をもとに解き方や解く順番を考えます。

【解き方】解く順番は重要

上記の配点予想を前提に解く順番や時間配分など解き方について考えてみましょう。

まずは各大問の難易度です。

Aが最も難しい問題、続いてB、最も解きやすい問題をCと分類しています。

早稲田理工の英語:大問別難易度
大問1のⅠ(9問):A
大問1のⅡ(3問):A
大問1のⅢ(3問):A
大問2(5問):B
大問3のA(6問):C
大問3のB(2問):B
大問4のA(5問):C
大問4のB(5問):C
大問5(15問):C

ご覧の通り大問1が最も難しく他の問題はつけいる隙はあります。

大問1が怖いのは、単に異常に難しいだけでなく全問解こうと頑張るとそこで時間を一気に浪費してしまう点です。

試験開始後、最初に大問1に取り組み、没頭して時間を使ってしまい残りの問題を解く時間がなくなる(大問2~5のほうが難易度自体は低いのに)というのは避けたいところです。

ですので、大問1から解くのではなく、試験開始後はまず大問2から大問5まで順番に解き終わった後、大問1に戻って残り時間のすべてを費やすという手法が最も理にかなっていると思います。

時間配分が命

とはいえ大問2から大問5も難問が多くじっくり解いている暇はありません。

可能な限り速く正確に解ききって大問1に残りの時間を投入するには、大問ごとの時間配分を設定する必要があります。

自分の塾の受験生にアドバイスしているのは以下のような配分です(上から解く順番)。

大問別ごとの目標時間配分
大問2(5問):10分
大問3のA(6問):10分
大問3のB(2問):7分
大問4のA&B(10問):20分
大問5(15問):10分
大問1のⅠ~Ⅲ(15問):33分

もちろんこれはあくまで目安で、人によっても年度によってもこの数字は変わります。

早稲田理工の英語過去問を数年分解き、自分にとってベストの配分を探り当てましょう。

過去問に取り組む際には上記のような大問ごとの目標時間配分を決め、各大問を解くたびにかかった時間をメモすることをおすすめします。

問題によっては「捨てる」覚悟も必要

時間配分を確認したところで、それぞれの大問別アドバイスです。

大問2

並べ替え問題です。

英文の難易度が高く、読んでも内容がぼんやりとしか入ってこないかもしれません。

それでも気にせず、品詞や単語の意味を考え英語の文章として成立させることに徹しましょう。

問題部分以外はなるべく素早く読んで、大体の内容を把握するくらいで大丈夫です。

3番目と5番目に来る単語さえ特定できればいいので、全部完ぺきに並べ替えなくても解けます。

解けたと思ったら解答を記入し、すぐに次の問題に取り掛かりましょう。

大問3のA

空所補充問題です。

ここはある程度点数を取りたいところです。

大問2と同じように英文自体の難易度は高いのですが、問題はそれほど難しくありません。

括弧以外の部分は素早く読んで「どんな話なのか」が把握できれば大丈夫です。

それすら把握できなくてもある程度は解けます。

大問3のB

文整序と段落整序問題です。

英文自体の難易度はこの問題も非常に高く、真っ向勝負してはいけません。

配点を考えてもこの問題に時間をかけすぎてはいけません。

まともに読むと時間がかかりすぎ、全体に大きな支障が出てきます。最小のエネルギーで効率良く正解を選びましょう。

ポイントは①指示語に着目すること、②選択肢を有効活用すること、③消去法で解くことの3点す。

指示代名詞や特徴のある単語を使って自然な並びにすれば解けます。

例えば2021年の過去問ですと、文整序問題はtheirやthisなどの指示語を有効活用することで素早く正解を選ぶことができます。

段落整序問題は、同じく2021年の過去問ですと、thisやthiseのような指示語とdistinctionsやLeader's statementのような特徴ある単語を選択肢の情報を利用して並べ替えれば、素早く正解にたどり着くことができるはずです。

大問4のA

英文自体の難易度は高くない問題で、ぜひとも高得点を取りたいところです。

英語というより論理力の問題で、それほど英語力は問われません。

「論理的思考力を問う」というほど大げさなものでもなく「常識的に考えておかしい」「矛盾している」というごく普通の思考ができれば解けます。

大問4のB

読解問題です。

英文の難易度は高くなく、文中の情報を処理すれば素早く正解にたどり着けます。

特別な情報処理能力は必要なく、ここも高得点を取りたい問題です。

大問5

語彙問題です。

ある語彙の2つの定義からその単語を推測するクイズのような問題です。

必ず選択肢の情報を文字数を含めて活用してください。

1つの選択肢だけが文字数が一致しており最初の数文字も一致しているのであれば、それが正解です。

その時点で次の問題に進みましょう。

1問に時間をかけすぎないように注意が必要です。

悩むくらいなら適当にマークして次に進んでください。

瞬時に正解がわかるものだけ選んでこの大問は素早く終えましょう。

大問1のⅠ(9問)

長文読解問題です。

難易度マックスで、まともに読んでも何のことかわからない可能性大です。

コツはとにかくキーワードを中心に、段落ごとにどのような趣旨のことを述べているのかを大まかにでもいいので押さえましょう。

完ぺきに理解することはそもそも無理で、なんとなく全体の雰囲気がつかめれば上出来です。

大問1のⅡ(3問)

長文読解問題です。

内容的にはⅠの続きで、こちらも難易度マックスです。

こちらも完ぺきに理解できなくても構わないので、全力で文章内容の雰囲気をつかみましょう。

「雰囲気をつかめれば上出来」なくらい難しい問題です。

大問1のⅢ(3問)

長文読解問題です。

上記のように大問2から大問5まで進み、大問1に戻るという解き方を採用した場合、多くの受験生はこの問題を解く前に時間切れになるはずです。

その場合には潔くこの3問は捨てましょう。

3問すべて同じ選択肢にマークしておくことをお勧めします。

1問でも正解できればラッキーです。

事前の過去問対策は必須

受験する大学の過去問を解くのは当然のことですが、早稲田理工の英語の場合、事前の入念な作戦立案が不可欠です。

赤本には5年分の問題が入っているので、90分の時間配分をどうするか、どの問題から解いていくのかは、最終的には過去問を実際に解くなかで決めましょう。

上記のような解き方や時間配分というのはあくまで私の意見ですので、自分に合った最良の解き方を探り当ててください。

また、大問5の語彙問題は毎年出題されているので、どのアルファベットがとの数字なのかは表を見ないでも瞬時にわかるようにしておくことは必須です。

本番で問題と表との間を何往復もするとそれだけで大きな時間ロスです。

早稲田の理工を受験するのであれば最低限の事前準備ですので、事前にしっかり頭に入れておきましょう。

まとめ

まとめです。

早稲田理工の英語
  • 日本一を争う難易度、難しすぎる
  • 大問ごとの時間配分を意識して解き方を決めておく
  • 大問2~5を解いて最後に大問1を解くのがおすすめだが、それも人による
  • 過去問を使って解き方を入念にシミュレーションしておく
  • 大問5の表は必ず頭に入れておく

以上、早稲田大学理工学部を受験される皆さんの参考になれば幸いです。

過去問シリーズ第1弾~8弾もぜひご覧ください。

早稲田の理工を受験される皆さん、悔いが残らないよう最後までがんばってください!